一世一代の恋
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「もうお腹いっぱいアル〜」
大きなお腹を撫でながら万事屋に神楽は戻ってきた。
「お帰り、神楽ちゃん」
「新八、これ〜。
凛からの銀ちゃんが好きな苺タルト作ったからって、
食べすぎるなって言ったアルよ、だから私も新八も食べるアル」
新八は神楽からそれを受け取りソファに座っている銀時に手渡した。
「凛さんの苺タルト、食べ過ぎちゃダメですよって伝言付きです」
苺タルトと聞いて箱を開けた銀時は目がハートになりそうなぐらいに喜んだ。
凛のお菓子が美味しいのはもう折り紙付きなのだ。
神楽はもうほぼ毎日というくらい凛のお菓子を食べているが
銀時にはなかなか口にする機会が少ない。
それも神楽が高血糖だからあまり食べさせてはいけないと
凛に言ってるのが原因なのだが、
その分神楽が銀時の分も平らげてしまう。
でも時々こうして神楽に持たせてくれる。
結局3人でそのタルトを食べることになった。
「ああ、そういえば今日バカ兄貴にあったアル、なぜかいたアル」
「え?神威さんに会ったの?どこで?」
「凛にお使い頼まれて出掛けた時、なんかバカ兄貴が凛を
助けたらようなこと言ってたアル」
「凛は別嬪だからな、絡まれでもしたか?」
二個目のタルトを頬張りながら銀時はそう聞いた。
「凛もそんな詳しいこと言わなかったアル、ただ助けてもらったって、でもあのバカ兄貴絶対凛のこと気に入ったアルよ」
「なんでそんなふうに思うの?神楽ちゃん?」
「神威の目が違ったアル、
なんで凛のことが気に入ったのかわからないけど、
でも違うネ、分かるネ」
「凛はどんな様子だった?」
銀時は最後の一口を口の中に押し込んで神楽に聞いた。
「・・分からないアル、凛はとても優しいけど、
時々どこを見てるのかわからないときがあるネ。
それにあの神威をちっとも怖がってなかったアル。」
「神楽ちゃん、そんなふうに思ってたの?」
「新八は気づかないアルか?凛はとても優しいネ。親切ネ
でも自分の心は人に語らないアル
いくらでも受け入れてくれるけど、
いくらでも甘えさせてくれるけど凛の怒った顔
悲しんでる顔一切見たことないアル、誰にも頼ってないアル。」
「神楽、凛はそれだけ大人なんだよ。」
「銀ちゃんも凛も大人ネ。でもその大人でも違う感じがするアル」
「俺みたいに一個の星で生きてきたのと違うからだろ?」
「・・そうかなぁ、銀ちゃんが子供すぎるから・・・」
「ちょっと待て、神楽、俺は立派な大人だぞ?」
「・・いや、銀さん、凛さんが大人だとしたら
銀さんはいいところ中学生・・・」
「新八〜〜!!もうお前にこれはやらねぇ」
目の前のタルトをかっさらおうとする仕草に
「だから中学生なんですよ!」
タルトを一気に頬張った新八
「どっちもどっちアル」
そう言って神楽は残りのタルトを
口に放り込んだ
・・・屁怒絽の花屋からはいつも甘いお菓子の匂いがする
彼女の手ほどきを受けた屁怒絽も美味しいお菓子を作る
あの強面の屁怒絽さえは本当は優しいのだと
凛のお陰で周りに認知されていく・・・。