眼鏡紳士


「ヒロ、お前さんが好きじゃ」

「はい。有難うございます」
「…何じゃ、顔真っ赤にして狼狽たえるの期待しとったのに。つまらん」
「今日はエイプリルフールだそうですね。さっき丸井君に同じこと言われて騙されました」

(ブン太のヤロぉ~…)

「仁王君は詐欺の天才ですから、用心しないと」
「…そうか。さすがヒロは騙せんかったの…」


君への愛は本物なのに

どうしたら気付いてくれるかな―――
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