眼鏡女王

「あれっ、永ちゃん休み?」

「風邪だって」
「珍しいな」
「裕次郎、暢気にしてる場合じゃねぇぞ。仕切れよ」

「あ!」

「ホンっっトお前、副部長の自覚ないのな」
「だって、永ちゃん一人で何でもやっちゃうんだもん」
「俺達、キャプテンに頼り過ぎなんだよなぁ…」
「なんか永ちゃんの声聞かないとやる気出ないよね」
「あ、わかる」
「刺激がほしい」
「寛、マゾか」
「それなら凛君だって、ゴーヤーは勘弁☆とか言っといて永四郎の反応楽しんでるだけだろ?」
「あいつのゴーヤーなら食いたい」
「何の話?」
「思春期の話」
「永四郎が育てたゴーヤーは美味いぞ」
「黙れデブ」

「あ~~永ちゃんに会いたいっっ!!」

「………」

「………」

「………」



「……晴美ちゃ~ん!」

「俺達、部活休むわぁ」


「後、ヨロシク!」


それじゃ、会いに行きますか!




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「なんなの、突然…」

「見舞い?」

「喜ぶわけないでしょう?部活サボって来るような人を…」

「心配してくれる気持ちは有難く受け取りますけど」

「まだ何か?」


(チュ)


「……うつっても知りませんよ?」
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