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「結婚したんだ」
「血痕?」
珍しく高杉が万事屋に顔を出しにきた。と思いきや開口一番これなので銀時の思考は追いつかない。
「馬鹿、血痕じゃねェよ。乙玖と結婚したんだ」
「それやっぱり血痕であってんじゃねーの」
「てめーが独り身だからって僻んでんじゃねぇよ銀時」
「ハァー?誰がチビ杉くんに僻むんですか!俺が本気出したら1ダースくらいのお嫁さんが来てくれるから!チビ杉くんはチビ過ぎるから乙玖しか来てくれないけどね!」
「あァ、乙玖しかいねェんだ」
高杉の得意技、ボケ殺しを前にして銀時は大人しくすることにした。
龍穴で発見された高杉はアルタナの所為かたった数年であの時と変わらない姿に成長した。
だがそれからは成長も衰えも見ることができず、彼だけ時が止まったように見える。(おかげで銀時は再び高杉の身長をイジることができる。)
確証はないが、おそらくは松陽と同じく不死に近い存在になっている。
「永い時を生きるのは容易くはねーだろうが、俺の贖罪だと思ってる。そんで幸か不幸か、乙玖も少なくとも数百年は生きるだろう?今の俺ならあいつに失う悲しみを与えずに済む」
「だから結婚することにしたと?」
「あァ、乙玖には俺しかいねェんだよ」
かつて失うことを恐れて高杉の手を離した乙玖も、一度高杉を失った乙玖の悲嘆も、銀時は見ていた。
いっそ出会いたくなかったと痛哭する乙玖を銀時はただ眺めることしかできなかった。
師が味わったのに似た永い孤独と苦しみが乙玖を待っているかもしれないと危惧していた。
だが、地獄に送り出したはずの高杉が戻ってきた。
師の力を受け継いでいたが、彼を独りにしてしまう心配はなかった。
ーーいつか俺らがいなくなっても、乙玖が高杉の傍にいる。
「お前らに結婚っていう概念があったことに驚きだよ」
「まぁ口約束みてーなもんだけどな」
「今更かよって気もするけどな。まー何はともあれあの乙玖が自分の気持ちに素直になってくれてよかったな」
「お陰様でな。二度と離さねぇと誓ってやらァ。銀時、てめーが証人だ」
「ああ、万事屋銀ちゃんに任せとけ」
ニヤリと笑った銀時は前金として法外な値段を高杉に請求した。
その後どうしたかなんて野暮なことは語るまでもないだろう。
(高杉が銀時に殴りかかりはじまった取っ組み合いの喧嘩は、乙玖が止めに入るまで終わらなかった。)
いつかこんなお話もあるかもしれないしれない
「血痕?」
珍しく高杉が万事屋に顔を出しにきた。と思いきや開口一番これなので銀時の思考は追いつかない。
「馬鹿、血痕じゃねェよ。乙玖と結婚したんだ」
「それやっぱり血痕であってんじゃねーの」
「てめーが独り身だからって僻んでんじゃねぇよ銀時」
「ハァー?誰がチビ杉くんに僻むんですか!俺が本気出したら1ダースくらいのお嫁さんが来てくれるから!チビ杉くんはチビ過ぎるから乙玖しか来てくれないけどね!」
「あァ、乙玖しかいねェんだ」
高杉の得意技、ボケ殺しを前にして銀時は大人しくすることにした。
龍穴で発見された高杉はアルタナの所為かたった数年であの時と変わらない姿に成長した。
だがそれからは成長も衰えも見ることができず、彼だけ時が止まったように見える。(おかげで銀時は再び高杉の身長をイジることができる。)
確証はないが、おそらくは松陽と同じく不死に近い存在になっている。
「永い時を生きるのは容易くはねーだろうが、俺の贖罪だと思ってる。そんで幸か不幸か、乙玖も少なくとも数百年は生きるだろう?今の俺ならあいつに失う悲しみを与えずに済む」
「だから結婚することにしたと?」
「あァ、乙玖には俺しかいねェんだよ」
かつて失うことを恐れて高杉の手を離した乙玖も、一度高杉を失った乙玖の悲嘆も、銀時は見ていた。
いっそ出会いたくなかったと痛哭する乙玖を銀時はただ眺めることしかできなかった。
師が味わったのに似た永い孤独と苦しみが乙玖を待っているかもしれないと危惧していた。
だが、地獄に送り出したはずの高杉が戻ってきた。
師の力を受け継いでいたが、彼を独りにしてしまう心配はなかった。
ーーいつか俺らがいなくなっても、乙玖が高杉の傍にいる。
「お前らに結婚っていう概念があったことに驚きだよ」
「まぁ口約束みてーなもんだけどな」
「今更かよって気もするけどな。まー何はともあれあの乙玖が自分の気持ちに素直になってくれてよかったな」
「お陰様でな。二度と離さねぇと誓ってやらァ。銀時、てめーが証人だ」
「ああ、万事屋銀ちゃんに任せとけ」
ニヤリと笑った銀時は前金として法外な値段を高杉に請求した。
その後どうしたかなんて野暮なことは語るまでもないだろう。
(高杉が銀時に殴りかかりはじまった取っ組み合いの喧嘩は、乙玖が止めに入るまで終わらなかった。)
いつかこんなお話もあるかもしれないしれない