虚構のアイランド・2

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  • その1069

    20241124(日)06:50
    男達の声の音量に内心ビクッとしつつも、朋美は発言を続行した。
    「『共通の敵』の対象として、何にすればいいのかも、ノンブレン教授は毎日考えていました。
    彼は既存のフィクション作品をヒントにして、『怪物』を創り上げました。」

    アイランド26

  • その1068

    20241123(土)06:49
    「世界中の人々が安心して暮らせる社会にするには、どうしたらいいのか…。
    彼は常日頃から、考えておりました。
    思考を重ねて出した答えが…『共通の敵を作る事』でした。」
    「ええ?」
    パイロット部隊の一部は声をあげた。

    アイランド26

  • その1067

    20241123(土)06:46
    だが彼女は、発言をやめなかった。
    「『平和主義』という思想をお持ちの著名人はいくらでもいます。
    ですが、ノンブレン教授は周りの人間よりも、平和を主張していました。」

    アイランド26

  • その1066

    20241122(金)06:39
    「《虚像獣》の存在を提言したケビン・ノンブレン教授ですが、昔…あの人の著述書を読んだことがあるんです。
    そこで私は…教授がこの世の平和を強く願っているのを知りました。」
    朋美の話す速度はゆっくりだった。

    アイランド26

  • その1065

    20241122(金)06:35
    正面モニター前の操作パネルの席に座ったまま、堂山達の話を黙って聞いていた朋美だった。
    彼女は、あの…と遠慮気味で議論に割り込んだ。
    堂山が目配せをしたおかげで、彼女に発言が許された。

    アイランド26

  • その1064

    20241121(木)08:16
    総指揮官の堂山や、ある程度の権限は与えられているボーデンが何かしら切り開いていかないといけない。
    中年男性の2人は責任を感じてはいるが、どんよりした現状を打開できなかった。

    思わぬ人物が、光を与えた。

    アイランド26

  • その1063

    20241121(木)08:12
    ラウトの怒声の後、[サウザンズ]の司令室内は静かになった。
    その場にいた全員が、タイル張りの床に目を落とした。

    誰しもが、沈んだ気持ちになっていた。

    アイランド26

  • その1062

    20241120(水)06:54
    遮ったのは、パイロット部隊のリーダー格であるボーデンだった。
    「よせ。まだ犯人が誰かは決まっていない。
    勝手な決めつけはやめろ。」
    「想像できるとしたらあのおっさんしかないっすよ!総指揮官に大して言いたくないっすけど!」

    アイランド26

  • その1061

    20241120(水)06:51
    「扇浜が絡んでいるんじゃないんすか!?」
    3度目。ラウトが怒鳴った。
    パイロット業務を専業にしている彼でも、時事的な情報はある程度聞いている。
    今回の虚像獣出没の首謀者を推測した。

    アイランド26

  • その1060

    20241119(火)07:31
    堂山の付け加えた発言に、アージンがある可能性を示唆した。
    「では…どちらかの基地の隊員が地上への流出を誘導させたと…。」
    「それが一番あり得る原因だな。規則により、一隊員の独断での流出は禁じられている。」

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