虚構のアイランド・2

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  • その1079

    20241128(木)10:46
    気持ちを深く沈めていた最年少パイロットが今、顔を上げた。
    彼が視線を注ぐのは、[サウザンズ]の総指揮官だった。

    「総指揮官…。燃華は、解放できますか?」

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  • その1078

    20241128(木)08:28
    【ペンタグラム】のパイロット部隊として、司令室の集会の中にいたネロ・アマリーノ。
    ラウト同様よく吠える体質の彼は、終始ずっと黙り込んでいた。
    モニター前の空席に座って、俯いて聞いているだけだった。

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  • その1077

    20241128(木)08:25
    堂山、再び頭を下げた。
    今度は深々と。

    本当は訓練で教わった通り、すぐにハキハキした声量で肯定の返事をするのだが。
    現在の司令室では、ただ単に周りが静かになるだけだった。

    アイランド26

  • その1076

    20241127(水)06:51
    人類を守る為、という言い訳は通用しない。

    「…現段階では、正規軍の上層部からの適切な指示が出されていない状況だ。
    しばらくは『虚像獣関連の業務』は停止する。
    各自、その他の業務に専念してくれ。
    パイロット部隊は、他の部隊の応援を頼む。」

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  • その1075

    20241127(水)06:37
    ところが、[スロープ・アイランド]、ひいては世界中の暮らす人々に『虚像獣はガチの嘘の怪物』だと、今は知れ渡ってしまった。
    これ以上、虚像獣討伐の任務があったとしても、信用してくれない。
    逆に、反抗のデモ等の妨害をしてくる懸念もあるだろう。

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  • その1074

    20241126(火)07:18
    司令室の男性オペレーター隊員とラウトの会話だった。

    朋美他、[サウザンズ]の隊員達から虚像獣討伐の責務の良さを聞かされた堂山。
    自身の部下達の反応で、内心安堵していた。

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  • その1073

    20241126(火)07:07
    「自分も、そんな所です。
    一体誰が、《虚像獣》の代わりを果たしてくれるのでしょうか?
    悪人を裁いたとしても、結局は人を傷つけるほかには変わりませんよ。」
    「悪人は罰したらいいだろ…。」
    「それなりの償いは背負わせるべきですが。」

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  • その1072

    20241125(月)07:47
    「なので私は…。」
    朋美の口調は、未だゆっくりの速度だった。
    「私は、ノンブレン教授が辿り着いた手段が狂っているとは思いません。矛盾だらけであると悟られていても。
    平和を願う気持ちは、誰しもが抱いているんですから。」

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  • その1071

    20241125(月)07:43
    「内情が知れ渡ると、モチベーションを削ぐ者が必ず現れるからな…。」
    「[ノータブル]の奴らは、既に?」
    「扇浜があれこれ言いふらしていると、脅威への認識が薄れるだろうな。」
    堂山、アージン、ボーデンの順に話が進んだ。

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  • その1070

    20241124(日)06:54
    「《虚像獣》の誕生秘話ですよね?著述書が出回る前に発禁がかけられた…。」
    「そうです。守秘義務がありますから誰も証言しないだけで、正規軍内ではそこそこ有名ですよ?
    …燃華には、読ませなかったですが。」
    朋美は親友を想い、残念そうな顔をして俯いた。

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