虚構のアイランド・2

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  • その1219

    20250201(土)06:55
    ラウトは缶コーヒーを置いた。
    底とテーブルに当たる音は、当人同士の間で響いた。
    コーヒーを飲み干した彼から、話を再開した。
    「これからどうなるんだろうな。俺達。」

    アイランド29

  • その1218

    20250131(金)07:39
    ただただ、缶コーヒーを飲んでいるだけであった。
    コーヒーの容量も有限であり、いつかは底をつく。
    シャバシャバと水音が小さくなれば、スチール缶の中身が空っぽの証拠である。

    アイランド29

  • その1217

    20250131(金)07:36
    正規軍に所属していた頃からの親友同士なのに、この日は会話が続かなかった。
    向かい合うように座っていても。
    食堂内にいる他の隊員達の話し声は聞こえたが、2人の間だけでは静かになっていた。

    アイランド29

  • その1216

    20250130(木)07:22
    「元々は対等の位置であった南北の地域が、北優位にあっさり変化してしまったんだ。
    この基地の誰しもが、憂鬱になりかねないさ」
    「結局、アイツの肩を持つのか?」
    「一般論だよ。あれはあくまでも氷山の一角にすぎない」
    いちいち根に持つな、とアージンはラウトを抑えた。

    アイランド29

  • その1215

    20250130(木)07:18
    「わかってるよ」
    忠告じみた発言を友人から言われたラウトは、ムスッとした表情でも聞いていた。

    「ホント……極端に変わったよな。立ち位置。」

    アイランド29

  • その1214

    20250129(水)06:28
    ラウトも貰った缶コーヒーを開けて、グイッと飲んだ。
    まだ容量は残したまま、缶コーヒーをテーブルの上に再び置いた。
    「大人だなあ。お前」
    「もう30前なんだから、これくらいの対応はできるようにならないと。苦労するぞ」

    アイランド29

  • その1213

    20250129(水)06:25
    「で。あの場所から脱出したと?」
    「一旦距離を置くのが適切だと判断したからな。幸い、作業の工程が終了していたのが救いとなった。」
    アージンは缶コーヒーを指で開けて、一口分を飲み込んだ。

    アイランド29

  • その1212

    20250128(火)07:30
    「もちろん。怒っているさ。」
    「じゃあ何で…」
    「あのまま揉め事が発展していけば、謹慎くらうのは俺達なんだ。
    あくまでも助っ人扱いだからな。」
    アージンは目の前の友人の怒りに屈せずに、落ち着いて理由を述べた。

    アイランド29

  • その1211

    20250128(火)07:18
    「腹、立たねえのか?」
    ラウトの苛立ちは、完全には消えていない。
    不貞腐れた様子でアージンに聞いた。

    コーヒーを提供した本人は、当然耳に入っていたので答えた。

    アイランド29

  • その1210

    20250127(月)08:54
    注文した冷たい缶コーヒーが、自販機の下に落ちた。
    アージンはそれを拾い、自分の分を片手に持って、もう片方をラウトの前に置いた。
    ラウトと向かい合うように、彼も缶コーヒーを置いて座った。

    アイランド29