虚構のアイランド・2

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  • その1249

    20250216(日)07:47
    とうの昔に覚悟を決めているのは、総指揮官と、司令室に最初からいたパイロット部隊のリーダー格と最年少のみ。
    2人の若い男の隊員には、まだその決意が定まっていない。
    そもそも、重大な任務の詳細まで掴んでいない。

    アイランド30

  • その1248

    20250215(土)08:26
    「ネロには事前に任務の内容を伝えている。彼の状態を気にせずともよい」
    堂山が2人の若者に対して言った。
    ネロの事で危惧していると、総指揮官は悟っていた。
    だからこそ、ネロの側についたのである。

    アイランド30

  • その1247

    20250215(土)07:38
    ラウトとネロ、目が合った。
    パイロット部隊の最年少の眼差しは、真っ直ぐに向けられていた。
    まじまじと見つめられた兄貴分はたじろいで、上半身をやや後ろに反らしてしまった。

    アイランド30

  • その1246

    20250214(金)08:15
    顔を上げられなかったが、せめて言葉だけでも……と。
    「俺は行く。燃華と、失った《兄貴》の為にも、できる事はしたいんだ」
    少しずつ滑らかに話せるようになってから、ネロは顔を上げた。

    アイランド30

  • その1245

    20250214(金)07:27
    10歳くらい歳上の兄貴分は、笑ってはいない。
    真面目に聞いているので、本音を告げるのを恐れてしまう。
    だが、ネロは正直に自分の意思を話す決意をした。

    アイランド30

  • その1244

    20250213(木)08:37
    何を聞いているのかまでは、わからなかった。

    「何が?」
    「次の任務、パイロットの辞退の可能性もあるんだろ?お前は引き受けんのかよ?」
    ラウトは具体的に尋ねた。

    アイランド30

  • その1243

    20250213(木)08:33
    「お前、できるのか?」
    ラウトがネロにかけた言葉は、これだけだ。

    ネロは問いかけた仲間の顔を見なかった。
    ただ、声ははっきりと伝わっていた。
    俯いている最年少のパイロットが、口を開いた。

    アイランド30

  • その1242

    20250212(水)08:14
    次の任務を引き受けなければ、パイロットの辞退を認めざるを得ない。
    [ノータブル]の一ノ宮輝の喪失事件から元気のないネロが、実行できるのかどうか。
    同じパイロット部隊に所属する兄貴分として、それを懸念していた。

    アイランド30

  • その1241

    20250212(水)07:21
    真剣度が強くなると、向けられた側も多少は怯んでしまう。
    ラウトは気持ちを和らげたかったのか、視線を堂山からネロに逸らした。

    彼はネロに、確認をしたかったのだ。

    アイランド30

  • その1240

    20250211(火)07:38
    「それは、部隊からも外される、という意味も含まれているのですね?」
    「そうだ。任務を引き受ける覚悟のない者に、乗る資格はない」
    総指揮官はきっぱりと言った。
    隊員達に向けられた視線はまっすぐで、瞳の奥に光が見えた。

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