虚構のアイランド・2

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  • その1279

    20250226(水)12:23
    ラウト自身、責任を向けられるプレッシャーがやや苦手である事は自覚している。
    しかし、彼は開き直って、リーダー格にこう告げた。
    「どのみちやる事ないんで、俺も引き受けるっす」

    アイランド30

  • その1278

    20250226(水)12:21
    新兵器【ペンタグラム・レアリテ】の3人目のパイロットが決まった。
    残るは……。
    「ラウト、お前はどうする?」
    ボーデンはラウトの方へ首を動かした。

    アイランド30

  • その1277

    20250226(水)12:19
    「自分は行きます」
    「アージン?」
    「南北の格差を、このまま見過ごすわけにはいきません。兵士として務めを果たせるのであれば、力を尽くしたいです」
    そういった肌黒い青年の瞳は、上官のみに向けられていた。

    アイランド30

  • その1276

    20250226(水)08:42
    任務を引き受けるか否かの選択肢。
    ボーデンがそれを告げた後、しばしの沈黙が流れていった。
    自分達のこれからの人生を左右しかねない、超重要な決断を、若者達は迫られている。

    先に意思表示をしたのは、アージンだった。

    アイランド30

  • その1275

    20250226(水)08:38
    堂山の話は、ここで区切られた。
    代わりに、若者2人に話を始めたのは、ボーデンだった。
    パイロット部隊のリーダー格としての、確認だった。
    「今まで【ペンタグラム】に乗ってきたお前達に問いたい。今回の任務を引き受けるか、否か。
    この場の判断により、今後の所属の配置を検討する」

    アイランド30

  • その1274

    20250226(水)08:32
    堂山はまだ、口を閉じていなかった。
    「どちらにせよ、扇浜を野放しにすれば、『南』の地域は困窮する一方であり、『北』もまた、強欲に塗れて秩序が乱れるであろう。
    我々は南北関係なく、同じ人間だ。
    本質が同じであれば、区別はつけられないのだ。
    だから、傾きを戻して、平らな世界に修正する必要がある」

    アイランド30

  • その1273

    20250226(水)08:27
    「避難命令の通達は、正規軍によって代行されている。半ば強制執行も兼ねているので、住民達は移動せざるをえない」
    「建物とかは……」
    「保証はするとの約束を交わしている。赤字の負債を抱えてしまうが、致し方あるまい」

    アイランド30

  • その1272

    20250226(水)08:24
    上層部の言葉を聞いて、若者2人は一瞬だけ黙った。
    アージンにはまだ悩み事があり、総指揮官に質問をした。
    「現状では、[サウザンズ]から発しても、誰も耳を貸しませんよ?」

    アイランド30

  • その1271

    20250226(水)08:22
    「戦争をするって……」
    「住民達はどうするんすか?基地の周辺にも人は住んでるんすよね!」
    「条件は付した。現在、[スロープ・アイランド]全域に避難命令が下されている。正規軍の上層部も許可している」

    アイランド30

  • その1270

    20250226(水)07:35
    ラウトはもちろん、アージンも声に出して驚きの反応を示していた。
    正規軍の所属から引っこ抜かれた彼らには、『戦争』の言葉がどれほど強烈な意味合いを持つか、わかっていた。
    大規模な豪雨災害以降、世界中で戦を止めるのに、現地まで向かって抑えていた彼らなら。

    アイランド30