虚構のアイランド・2

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  • その1026

    20241104(月)07:49
    「でもさぁ。やっぱり氷みたいな貴女も欲しかったのよね?彼氏が。
    その気持ちだけは、わかるわよ?」
    ウフフ、と最後に笑った。
    これは、彼女の本心だろうと思う。
    自分で男好きを認めているのだから。

    アイランド25

  • その1025

    20241104(月)07:45
    鉄格子の檻越しに彼女に群がろうとする男の囚人達に、ヨシヨシして。
    人の事言えるぎりではないが、悪人達と戯れるなんて正気の沙汰じゃない。

    狂っているであろう同世代の女性の、口が開かれた。

    アイランド25

  • その1024

    20241103(日)06:52
    水希の名前は当然、なかった。

    [ノータブル]に所属している事実だけしか知らされず、何をしているのかわからない。
    まともに別の業務でもやってるならいいのだけど、拘留場内をほっつき歩いてる様子は、まともじゃない。

    アイランド25

  • その1023

    20241103(日)06:48
    虚像獣討伐に関して、水希が戦闘機に乗って対処している姿はなかった。
    [ノース・エリア]出現時で待機中に、戦闘機のパイロットのデータも表示される。
    【ペンタグラム】の合体前のジェット機のコックピットでも、私は確認していた。

    アイランド25

  • その1022

    20241102(土)05:48
    水希はこの真実を知っているのだろうか?
    もしくは、知っていても彼女は扇浜に味方するだろう。

    彼女も扇浜と思想や信条が似ている。
    彼女も《虚像獣》を信用していないし、元々からだらしなかった。

    アイランド25

  • その1021

    20241102(土)05:45
    銃で撃ったのは、私ではなく扇浜だ。
    輝は私を庇うように自ら前に出て、銃弾を受け止めてしまった。
    周りに[ノータブル]の隊員達がいたし、目撃者は多数いた。
    完全に、扇浜が自分の罪を隠している。

    アイランド25

  • その1020

    20241101(金)06:00
    輝がいた個室では、きちんと彼への確認を取った。
    乗り込んだ当初は、輝は基地の外に出るのを拒んでいた。
    意志を聞いた私はネロと相談し、引き返すつもりだった。
    輝から一転して、2人で出る事に決まった。

    アイランド25

  • その1019

    20241101(金)05:51
    無視を決め込もうとしていた私。
    イライラは募る。

    輝を連れ出そうとしたのは本心だ。
    だが最後まで諦めずに連れて行こうという気持ちしかなかった。
    気が変わって痛めつけようなんて、考えた事もない。

    アイランド25

  • その1018

    20241031(木)08:36
    「輝って男を追いかけるとこまで追いかけて、フラれたと感じたらねじ伏せたのでしょ?
    愛って、怖いわねぇー。」
    怖がり気質じゃないのに、可愛こぶって『怖い』と泣く。
    当然、涙なんて彼女の目元に溜まっていない。

    アイランド25

  • その1017

    20241031(木)08:31
    心の底で私を侮蔑しているの、見え見えだ。

    応答したとしても、彼女は心変わりなんてしない。
    俯いたまま、黙っていた。

    水希は調子に乗って、ズケズケとお喋りをした。

    アイランド25