虚構のアイランド・2

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  • その1669

    20250807(木)10:44
    機体の所々に、微かな電気が走る。
    小規模の爆発も頻発してきているので、真紅の機体が落ちるのは早いだろう。

    これは双子の片割れだ。
    まだ、半分は取り残されていたまま。

    アイランド36

  • その1668

    20250807(木)10:41
    そこはパイロット1人が座るコックピットが収まっている位置である。
    徹底的に潰されてしまえば……。
    【セース・ゼウォニー】に、力が抜けていた。
    両腕が重力に引っ張られるように、ぶら下がっている。

    アイランド36

  • その1667

    20250807(木)10:36
    機体の影響を及ぼさないパンチ攻撃は、もうおしまい。
    『レフト・アーム』の拳は……胴体の中心よりやや上に当てられた。
    『当てられた』という表現じゃあ、生ぬるい。
    その位置に、拳が仲へとめり込んだのだ。

    アイランド36

  • その1666

    20250807(木)10:29
    声変わりのされていないソプラノの声が、ギャンギャンと泣き喚いていた。
    そんな負の感情も、ピシャリと遮断させる時が来たのだ。

    【レアリテ】は目線を合わせて近づくのは、同じ。

    アイランド36

  • その1665

    20250807(木)10:27
    頭部でしか、凹み具合は見られないのに。
    今まで、機体の特殊能力のみで乗り切ってきたんだなあ、と私はしみじみ思った。

    3度目の正直。
    次の一撃で……真紅の機体の行動を終わらせる。

    アイランド36

  • その1664

    20250807(木)10:19
    『いや、いやあ……』
    ヨーネンは今にも泣き出しそうな、弱い声を漏らした。
    攻撃の手を緩めない【レアリテ】に、怯えている。
    もう、制御で苦しめた時の、不敵な笑みは戻らない。

    アイランド36

  • その1663

    20250807(木)10:15
    反対の左方向へ、吹っ飛ばされた。
    体勢は戻せても、【セース・ゼウォニー】は反撃して来なかった。
    いや、出来ないのだ。
    【レアリテ】はスケールの大きさに似合わず、素早く追いかけてくるから。

    アイランド36

  • その1662

    20250807(木)10:11
    【セース・ゼウォニー】の体勢が戻る時には、10メートル以上の距離が開いていた。
    たかが10メートルでは、【レアリテ】に追いつかれてしまうだろう。
    ネロは、隙を与えなかった。
    今度も同じように目線を合わせて、『ライト・アーム』で右頬に力を加えた。

    アイランド36

  • その1661

    20250807(木)10:06
    左頬に衝撃が走った【セース・ゼウォニー】は、右側に吹っ飛ばされていた。
    『うわああああああ!』
    ヨーネンの叫び声だった。
    スケールが違えば、小さい方は簡単にあらぬ方向へ強制移動させられる。

    アイランド36

  • その1660

    20250807(木)10:02
    これには私以外にも、アージンさんやラウトさんも不思議がっていた。
    平静で落ち着いているのは、ボーデンさんのみだった。

    目線を合わせた途端、ネロが言った。
    『おらよ!』
    『レフト・アーム』が瞬時にパンチを繰り出した。

    アイランド36