虚構のアイランド・2
記事一覧
その968
20241006(日)08:08『機体は出撃しているのかね?』
「命令はかけました。」
代表の問いに、堂山は正直に答えた。
何も間違ってはいない。
代表の連絡の割り込み前に、要請したのだから。アイランド24
その967
20241006(日)08:06虚像獣の大量発生という危険な時に、有無を言わさずに連絡を寄越してきた。
一体、どうしたのだろうか。
堂山はまじまじと、正面モニター画面に映る老年の男を見ていた。
イーマス代表から先に、口が開かれた。アイランド24
その966
20241005(土)06:43[サウザンズ]総指揮官である田辺堂山は、モニター画面の男・イーマス代表をご存知だった。
イーマス代表は、[サウザンズ]や[ノータブル]の設立に最も携わった、正規軍の上層部の人間である。
元々軍人だったが高齢となり、現在はアドバイスを出す程度の後ろ盾の身である。アイランド24
その965
20241005(土)06:35勝手に回線をこじ開けられたとして、強張った表情でモニターに目を向けた。
「イーマス、代表…!?」
妨害されたとして身構えていた堂山は、通信相手の顔を見て、言葉を失った。アイランド24
その964
20241004(金)06:56取るべき対応は、すでに1つだった。
「【ペンタグラム】を出撃させてくれ!大量発生している状況ならば、倒していくのが先だ!
救助隊も同時派遣しろ!」
『田辺少将。』
堂山が命令を下す時、外部からの通信が入った。アイランド24
その963
20241004(金)06:51「映像を観る限りは、間違いなく…。」
朋美の回答に、堂山は愕然としてしまった。
落ち込む暇はない。
総指揮官は額を当てていた右手を下ろして、顔を上げた。アイランド24
その962
20241003(木)09:15質疑の前に、朋美がモニター画面上のデータ通りの情報を明かした。
「地上の、市街地や郊外問わず…あらゆる地点で出没しております!
南北の判別も、できません!」
「[アイランド]中を、荒らし放題だっていうの!?」アイランド24
その961
20241003(木)09:11「どうした?虚像獣絡みの件はこと細やかに説明しろと…。」
「複数出没しているんです…!」
「何?」
的確な報告を求めた堂山だが、内容を聞いて疑問を抱いた。アイランド24
その960
20241002(水)07:24「位置は特定できますか!?」
「特定はできておりますが…。」
朋美が言葉を濁した。
『虚像獣の出没』という一大事の時だというのに。
アイランド24
その959
20241002(水)06:59「虚像獣か!」
長年の経験で、堂山は警報の意図が読めていた。
そうです!と司令室で監視業務に務めていた朋美が肯定した。アイランド24