虚構のアイランド・2

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  • その1020

    20241101(金)06:00
    輝がいた個室では、きちんと彼への確認を取った。
    乗り込んだ当初は、輝は基地の外に出るのを拒んでいた。
    意志を聞いた私はネロと相談し、引き返すつもりだった。
    輝から一転して、2人で出る事に決まった。

    アイランド25

  • その1019

    20241101(金)05:51
    無視を決め込もうとしていた私。
    イライラは募る。

    輝を連れ出そうとしたのは本心だ。
    だが最後まで諦めずに連れて行こうという気持ちしかなかった。
    気が変わって痛めつけようなんて、考えた事もない。

    アイランド25

  • その1018

    20241031(木)08:36
    「輝って男を追いかけるとこまで追いかけて、フラれたと感じたらねじ伏せたのでしょ?
    愛って、怖いわねぇー。」
    怖がり気質じゃないのに、可愛こぶって『怖い』と泣く。
    当然、涙なんて彼女の目元に溜まっていない。

    アイランド25

  • その1017

    20241031(木)08:31
    心の底で私を侮蔑しているの、見え見えだ。

    応答したとしても、彼女は心変わりなんてしない。
    俯いたまま、黙っていた。

    水希は調子に乗って、ズケズケとお喋りをした。

    アイランド25

  • その1016

    20241030(水)06:33
    扇浜の嘲笑いを表しているかのようで。

    「惨めねぇ。同世代の女子が、こんな牢獄に閉じ込められているなんて。」
    かわいそう。
    水希は口では同情しているように言った。
    本当に、口先だけだ。

    アイランド25

  • その1015

    20241030(水)06:25
    丁度、私が収容されている牢屋の前で、水希は止まった。
    くるりと、私と向き合った。
    私は牢屋内の奥の壁にもたれかかったまま、ぐったりと座り込んでいる。

    彼女はそんな私を見て、馬鹿にするように笑った。

    アイランド25

  • その1014

    20241029(火)06:05
    「ごめんね〜。今日は別の気分なの。」
    えへへ、と手をヒラヒラさせていた。
    笑顔を振り撒く彼女と対照的に消沈しきっていた私でも、行動ぐらいは見れた。

    歩みは、ピタッと止まる。
    靴底と床の擦れあう音が、聞こえなくなった。

    アイランド25

  • その1013

    20241029(火)05:50
    囚人の男達は歩く彼女にデレデレだ。
    「今日こそ俺の相手をしてくれよ!」
    「テメェ!俺が先約なんだよ!」
    寂しがり屋気質になってしまった男達は、彼女を求めていた。
    彼女はそれらを、軽くあしらった。

    アイランド25

  • その1012

    20241028(月)08:44
    水希か拘留場に訪れる。
    その時の男性の囚人達のテンションが上がった。
    ここではアイドルのように、彼女は人気者だった。

    「水希ちゃーん。」

    アイランド25

  • その1011

    20241028(月)08:41
    現在、彼女は[ノータブル]のパイロット部隊に所属している。
    部隊の人間が全員、虚像獣を倒す任務についているのではない。
    エリア毎においての対処だから、遭遇していないだけかもしれないが。

    アイランド25