虚構のアイランド・2

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  • その1046

    20241112(火)06:52
    帰還中、パイロット部隊の3人は、リーダー格のボーデンから事情を聞かされた。
    「地上に彷徨う虚像獣は、まさに本当の『虚構』である。」と。
    すなわち、映画だと大迫力で暴れまくるような怪獣は、ただの映し出された薄っぺらい『像』だったと。

    アイランド26

  • その1045

    20241112(火)06:47
    終始悲しげな瞳で下を向いているネロと、怒りで歯ぎしり気味のラウトは、態度が丸わかりだった。
    出没した大量の虚像獣を倒せずに戻ってきた事が不満だったのか?
    否、それではない。

    アイランド26

  • その1044

    20241111(月)07:56
    戦闘時に連絡を入れたボーデンは、いつもの通り平静を装っていた。
    笑顔は全く見られないが。
    元々表情を崩さないアージンも、ボーデンと似たような面持ちだった。

    他の2人は、暗い雰囲気が露骨であった。

    アイランド26

  • その1043

    20241111(月)07:52
    ★★★
    【ペンタグラム】のパイロット部隊は撤退後、合体前のジェット機を降りて、司令室へと集っていた。
    [サウザンズ]総指揮官である堂山の指示があったから。

    部隊の人間の表情は、各々複雑だった。

    アイランド26

  • その1042

    20241110(日)08:24
    ああ、辛い。
    自業自得だと、自他共に認めているのに。

    隙間を快楽に捧げる人間だけが居座っていて…。
    本当に世界が良くなっていくのだろうか。

    私は、牢屋内の冷たい床に目を落とすしか、なかった。

    アイランド25

  • その1041

    20241110(日)08:21
    牢獄の中でね?
    アッハハハハハ!と高らかに笑って、水希は歩き始めた。
    私の前から、ゆっくりと去って。

    途中、男の囚人達が鉄格子から水希の身体に手を伸ばしていたが、彼女はヒラヒラと手を振るだけだった。

    アイランド25

  • その1040

    20241110(日)08:18
    私は口ごもってしまった。
    彼女の悪い部分を言っただけなのに、強引に黙らされた。

    「まあ。もう私には関係ないけどね。
    今後貴女がどんな裁きを下されるかなんて。
    …せいぜい、残りの人生、のんびり過ごしなさいよ?」

    アイランド25

  • その1039

    20241110(日)08:14
    この状況下では、彼女の方が有利だった。
    「全然、反省の色がないわね。貴女。
    [ノータブル]でも上の位置にいる私に対して口答えできるんだから。」
    「口答えのつもりじゃ…。」
    「つもりよ。」

    アイランド25

  • その1038

    20241110(日)06:36
    「扇浜総指揮官、と呼びなさい。
    貴女の上官なのよ?態度もそうだけど、言葉遣いにも気をつけたらどうなの?」
    「[サウザンズ]だって、おじさまの事、呼び捨てにしているじゃない。
    自分達を棚に上げて、よく説教できるわね?」
    水希に怯む様子は、全然なかった。

    アイランド25

  • その1037

    20241110(日)06:32
    犯した罪への認識を重く受け止めないといけないと感じた。

    一方で、彼女の言葉の中で、腑に落ちない部分があった。
    それだけを、私は注意した。

    アイランド25