虚構のアイランド・2

記事一覧

  • その1030

    20241106(水)06:43
    「そこまで男好きじゃない!見境なく付き合いたいなんて思ってない!」
    「ちょっと。それだと私がアバズレ女だと言ってるようなもんじゃない?
    別に、痛くも痒くもないけど?実際、やっているし?」

    私は鉄格子を掴み、彼女をキツく睨みつけた。

    アイランド25

  • その1029

    20241106(水)06:38
    虎斑水希という人の心の奥底に下足で入るような女には、一言二言返さないと気が済まなくなる。
    その時は、訪れた。

    「男が好きだったら、正直に白状したら良かったのに。欲求を曝け出すと、楽になるわよ?」

    アイランド25

  • その1028

    20241105(火)05:31
    今更いい子ぶっちゃってさー。
    彼女の馬鹿にした笑い方は、崩れなかった。
    現在の立場の上下関係は、ご覧の通り彼女の方が上だ。
    罪を犯して囚人となった私には、何の権限がない。
    大人しく聞いているしか、術はないのだけど…。

    アイランド25

  • その1027

    20241105(火)05:27
    但し、間違えている点が1つある。
    彼女の言動に堪えていた私だが、ここで言い返すきっかけが出来てしまった。

    「違うわ!輝とそんな関係を持ちたいんじゃない!私は…。」
    「違わないでしょ?彼の意志を捻じ曲げて拉致しようとしたくせに。」

    アイランド25

  • その1026

    20241104(月)07:49
    「でもさぁ。やっぱり氷みたいな貴女も欲しかったのよね?彼氏が。
    その気持ちだけは、わかるわよ?」
    ウフフ、と最後に笑った。
    これは、彼女の本心だろうと思う。
    自分で男好きを認めているのだから。

    アイランド25

  • その1025

    20241104(月)07:45
    鉄格子の檻越しに彼女に群がろうとする男の囚人達に、ヨシヨシして。
    人の事言えるぎりではないが、悪人達と戯れるなんて正気の沙汰じゃない。

    狂っているであろう同世代の女性の、口が開かれた。

    アイランド25

  • その1024

    20241103(日)06:52
    水希の名前は当然、なかった。

    [ノータブル]に所属している事実だけしか知らされず、何をしているのかわからない。
    まともに別の業務でもやってるならいいのだけど、拘留場内をほっつき歩いてる様子は、まともじゃない。

    アイランド25

  • その1023

    20241103(日)06:48
    虚像獣討伐に関して、水希が戦闘機に乗って対処している姿はなかった。
    [ノース・エリア]出現時で待機中に、戦闘機のパイロットのデータも表示される。
    【ペンタグラム】の合体前のジェット機のコックピットでも、私は確認していた。

    アイランド25

  • その1022

    20241102(土)05:48
    水希はこの真実を知っているのだろうか?
    もしくは、知っていても彼女は扇浜に味方するだろう。

    彼女も扇浜と思想や信条が似ている。
    彼女も《虚像獣》を信用していないし、元々からだらしなかった。

    アイランド25

  • その1021

    20241102(土)05:45
    銃で撃ったのは、私ではなく扇浜だ。
    輝は私を庇うように自ら前に出て、銃弾を受け止めてしまった。
    周りに[ノータブル]の隊員達がいたし、目撃者は多数いた。
    完全に、扇浜が自分の罪を隠している。

    アイランド25