虚構のアイランド・2

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  • その1040

    20241110(日)08:18
    私は口ごもってしまった。
    彼女の悪い部分を言っただけなのに、強引に黙らされた。

    「まあ。もう私には関係ないけどね。
    今後貴女がどんな裁きを下されるかなんて。
    …せいぜい、残りの人生、のんびり過ごしなさいよ?」

    アイランド25

  • その1039

    20241110(日)08:14
    この状況下では、彼女の方が有利だった。
    「全然、反省の色がないわね。貴女。
    [ノータブル]でも上の位置にいる私に対して口答えできるんだから。」
    「口答えのつもりじゃ…。」
    「つもりよ。」

    アイランド25

  • その1038

    20241110(日)06:36
    「扇浜総指揮官、と呼びなさい。
    貴女の上官なのよ?態度もそうだけど、言葉遣いにも気をつけたらどうなの?」
    「[サウザンズ]だって、おじさまの事、呼び捨てにしているじゃない。
    自分達を棚に上げて、よく説教できるわね?」
    水希に怯む様子は、全然なかった。

    アイランド25

  • その1037

    20241110(日)06:32
    犯した罪への認識を重く受け止めないといけないと感じた。

    一方で、彼女の言葉の中で、腑に落ちない部分があった。
    それだけを、私は注意した。

    アイランド25

  • その1036

    20241109(土)06:37
    【ペンタグラム】は5人乗りの巨大ロボットだ。
    現時点で、1人が欠員している。
    これだけでも、[サウザンズ]にとっては深刻な事態だ。
    虚像獣への対抗手段の威力が弱まるのだから。

    アイランド25

  • その1035

    20241109(土)06:31
    …本当に、私は猛省しないといけない点が多すぎる。

    ネロの笑顔を取り戻したいが故に、自分勝手な思いで輝を連れ出そうとした。
    結果、大事になって…[サウザンズ]の皆に多大な迷惑をかけてしまった。

    アイランド25

  • その1034

    20241108(金)06:51
    水希の顔が、私の頭上スレスレまで近づく。
    頭部を鉄格子にくっつけてまで。

    「周りに気配りしないといけないの、あなたじゃないの?
    自分勝手な判断で、元アイドルを拉致しようとしてさ…。
    『おじさま』の手を、煩わさせないでくれる?」

    アイランド25

  • その1033

    20241108(金)06:47
    「もっと周りの事を考えなよ!
    病気になって倒れるだけでも、軍としては欠員が出るのよ!
    前線に出る人間なんて、貴重なんだから…。」
    「貴重?戦場に出たら散っていく運命にあるのに?」
    ウッ、と私は苦虫を噛み潰したような声を出した。

    アイランド25

  • その1032

    20241107(木)07:41
    「産めないからこそフル活用すれば良いじゃないのー。男達も喜ぶし、WIN-WINの関係でいけるじゃない。
    病気?なってしまえればそれまででしょ?」

    …やっぱり私と根本的に考え方が違う。
    強張った表情を保ったまま、私は水希を見上げた。

    アイランド25

  • その1031

    20241107(木)07:36
    どうしても彼女には、お灸でも添えてやらないといけないと思った。
    他人の心配をしている余裕はないのに。

    「あなた、もう少し自分の身体に気を使ったらどうなの?
    子供が産めないからって好き勝手にやると、いずれは壊すわよ?」

    アイランド25