虚構のアイランド・2

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  • その1162

    20250105(日)07:28
    「率直な感想を述べても…。」
    『構わん。[ノータブル]側には口外しない。君の思うがままに申し上げるといい。』

    堂山は代表から、発言の許可を得た。
    ありのままの今の心境を、彼は上官に告げた。

    アイランド28

  • その1161

    20250105(日)07:24
    ただ、純粋に何が目的なのかと思っていた。

    それは、堂山が問わずとも、代表の口から開かれた。
    『少将。君は現在の変わりゆく[スロープ・アイランド]について、どう考える?』

    アイランド28

  • その1160

    20250104(土)08:32
    「代表…。」
    『勘違いをしないでくれたまえ。君達の仕事に茶々を入れにきたのではない。』
    「それは十分、理解しております。」
    堂山自身も、イーマス代表がふざけているとは、微塵も思っていない。

    アイランド28

  • その1159

    20250104(土)08:29
    別に忙しなくはないが、住民達の襲撃への防衛に悩まされている日々が続いている。
    こんな状況に、いきなり連絡を入れてくるとは…。
    一体何事なのかと、堂山は気がかりだった。

    アイランド28

  • その1158

    20250103(金)08:20
    通信相手であるイーマス代表の言葉に、堂山は小さく頷くしかなかった。

    多少の労いも兼ねているので、わざわざ連絡を入れてきた件について、堂山は苛立ちを覚えなかった。
    彼としては、ささやかな疑問だけがあった。

    アイランド28

  • その1157

    20250103(金)07:37
    『君達には面倒事を押し付けすぎた。無理に架空の化け物に固執せず、平和を考えていけばよかったのだ。』
    「ですが…あの時は…。」
    『未曾有の豪雨災害で全地球人が疲れ果てていた。知恵が回る状況でもなかっただろう。』

    アイランド28

  • その1156

    20250102(木)07:25
    いちいち詮索されなくとも、察しがつくであろうが。
    上層部の手前なので、堂山は問いにちゃんと答えた。
    「順調ではありませんが、ギリギリ凌いではいます。ご迷惑をおかけして、申し訳ございません。」

    アイランド28

  • その1155

    20250102(木)07:22
    隊員は『正規軍の上層部の代表』の名前を告げた。
    それを知った堂山は、通信の接続を許可した。

    『気分はどうかな?田辺少将。』
    通信相手の上司は、堂山の様子を伺っていた。

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  • その1154

    20250101(水)08:33
    終わりの見えない防衛戦。
    人員の少ない司令室での監視を続けている中、通信が入った。

    担当する隊員が堂山に確認した。
    堂山は詳細の開示を求めた。

    アイランド28

  • その1153

    20250101(水)08:30
    業務をこなし続ける隊員達の前で、堂山は表情を崩さない。
    だが、本音を言えば、彼自身の神経は参っていた。
    もしかしたら…いつかのタイミングでフラッと倒れるかもしれない。
    不調を宣告される覚悟もしていた。

    アイランド28