虚構のアイランド・2

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  • その849

    20240809(金)04:42
    ラウトはまだ、怒りを抑えきれていない。
    歯を食い縛るように険しい表情を、最年少パイロットに向けたまま。

    ラウトのキツイ言葉責めは続くだろう。
    周りも深刻な面持ちでそう考えていた。

    アイランド22

  • その848

    20240808(木)07:40
    ラウトの怒声は、まだ終わらない。

    「報連相は大事だって、ボーデンさんも口酸っぱく言ってるだろうが!
    何で相談しようとしなかったんだ!」
    「もうよせ!ラウト!」

    アージンがラウトのお腹に右腕を回し、1歩後退させた。

    アイランド22

  • その847

    20240808(木)07:35
    「起こってしまったのは仕方ねぇが、それでも話をしてくれねぇと伝わらねえだろうが!
    2人でコソコソしやがってよぉ!」
    「…。」

    謝罪では効果がないと知ったネロは、黙ってしまった。

    アイランド22

  • その846

    20240807(水)03:51
    「ラウト!」
    アージンに左肩を掴まれた。
    激しく怒る金髪の男は、手をどかす真似はしなかった。

    そのまま、ネロに対して言葉で攻め立てた。

    アイランド22

  • その845

    20240807(水)03:48
    アージンにも、リーダー格のボーデンにも『事を荒立てるな』と忠告されたラウト。
    彼のイライラは、限界に達していた。

    右足を強く踏みつけて、ネロに怒った。
    「謝るだけじゃ、何にもわかんねえだろうが!」

    アイランド22

  • その844

    20240806(火)04:01
    「お前、いつもの威勢はどうしたんだよ?」
    ラウトは、元気いっぱいにはしゃぐネロを普段から知っている。
    今のひどく沈んだ状態の彼が、気に食わなかった。

    ネロは、同じ言葉しか繰り返さない。
    「ごめんなさい。」

    アイランド22

  • その843

    20240806(火)03:56
    ネロは謝罪を続けるばかりだ。

    ラウトは、イライラが募っていく。
    憎悪は、激しくなっていった。

    ただ、アージンに制止のサインがあるので、文句は控えめに述べた。

    アイランド22

  • その842

    20240805(月)07:05
    アージンの腕で、怒りをぶつける行動は遮られた。

    まだ、堂山の話は終わってない。
    「燃華が拘束される経緯に至ったのに、ネロが加担していた。」
    「ごめんなさい。」

    アイランド22

  • その841

    20240805(月)07:02
    「…ごめんなさい。」
    ネロが小さく謝った。
    医務室のベッドルームは狭い空間の為、この場に集まる全員の耳に届いた。

    その声に素早く反応したのは、ラウトだった。

    アイランド22

  • その840

    20240804(日)05:22
    堂山はお辞儀をした。
    ネロ以外の周りの人間も、軽く頭を下げた。

    「想定外の事態が起こってしまった。パイロット部隊の1人である燃華が、[ノータブル]に拘束される結果に、なってしまった。」

    アイランド22