虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その18

    20230612(月)14:05
    黄色のラインのジェット機を操縦する、ネロ・アマリーノ。
    年齢は…18歳になったばかりだった。

    軍隊の新米兵を想像すれば、彼ぐらいの若い子がいてもおかしくはない。
    だが年齢とは裏腹に、彼は戦闘の経験が豊富だった。

    アイランド1

  • その17

    20230611(日)07:25
    これで静かに仕事をこなせるかと思いきや。
    ラウトさん同様、いやそれ以上にうるさい人物がいた。

    パイロット部隊で唯一、私より年下の男の子が加わっていた。
    『もう!いいとこでゲームクリアできるとこだったのによ!虚像獣、空気読めよ!』

    アイランド1

  • その16

    20230610(土)07:21
    『ラウト、その辺でやめておけ。』
    『はいはい。大事な仕事に取り掛かってんもんな。』

    アージンさんはラウトさんと年齢が変わらない。
    見た目がラウトさんと真逆で、焦茶の髪色にやや黒い肌色が特徴的な男性だ。

    アイランド1

  • その15

    20230609(金)07:28
    ラウトさんは明るめの性格で、上下関係の差なく誰とでも気軽に話しかける。
    反面、特徴を掴みづらいキャラでもあった。

    ラウトさんの気さくな会話を中断する声があがった。
    緑のラインのジェット機を操縦する、アージン・ビジョウだ。

    アイランド1

  • その14

    20230608(木)13:17
    『もう慣れましたよ。ブランさんも息あがってませんか?』
    『馬鹿言え、俺はまだまだ現役だ。』

    ブランさんに返した男は、青色のラインのジェット機を操縦している。
    彼の名はラウト・ビルムーダ。
    28歳の、金髪の男だ。

    アイランド1

  • その13

    20230607(水)19:36
    『おいお前ら、ついてきてるか?』
    中年に差し掛かったオヤジの声が聞こえた。
    彼の名は、ボーデン・ブラン。
    私達パイロット部隊の隊長格で、もう40歳だ。

    ちなみに私は、昨年20歳になったばかりである。

    アイランド1

  • その12

    20230606(火)07:20
    それは私達を、ジェット機を前へ一気に進んでいる証拠だった。
    ジェット機は1秒に満たない速さで基地内の建物を出ると、機体の角度を変えて、上空へ直進した。
    5機全てが無事、事故もなく飛んでいた。

    アイランド1

  • その11

    20230605(月)19:11
    『5秒前……3、2、1…発進!』

    ビュン!と突風が吹く音がした、ように聞こえた。
    実際、風速のメーターでは緩やかに吹いている状態だったから。

    パイロットの私達が感じたのは、背中に伝わる振動であった。

    アイランド1

  • その10

    20230604(日)07:33
    発進許可の信号は、ジェット機内でも確認できた。
    四角いランプが青く点灯した時だ。

    『秒読み開始します!30秒前!』
    カウントダウンが始まった。
    スーツ前のベルトに固定されて、もう後戻りはできない。

    アイランド1

  • その9

    20230603(土)07:33
    OKだ!OKです!
    他のジェット機のパイロットからのサインだ。
    私は自機の正面モニターの映像から確認した。
    もちろん、私もOKのサインを出した。

    『発進の許可をお願いします!』
    同じメカニックがヘッドマイクで申請した。

    アイランド1