虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その188

    20230914(木)11:27
    「クソっ!」
    総指揮官の立場であり、オペレーターの見ている所で悪態をついてはいけない堂山。
    だが怒りの矛先をどこにも向けられず、右足を強く蹴る程度で済ませていた。

    オペレーター達も空気を読んで、総指揮官に無闇に話そうとしなかった。

    アイランド6

  • その187

    20230914(木)09:57
    筋道は堂山の気持ちを汲まず、のうのうと話を続けた。

    『用件はそれだけだわ。手間を取らせて悪かったなぁ。
    じゃあ、そっちの虚像獣は、そっちで対処しろよ?』
    回線は一方的に切られた。

    アイランド6

  • その186

    20230913(水)06:26
    『そもそも北南の線引き自体がおかしいだろうが。お前もそうだろう?
    生真面目なお前だったら、どこに出現しても心が痛むだろ?』
    「どっちにしろ、解決策になっていないぞ。」
    『出現場所でどちらかのみしかやれない、って決まりになったからな。』

    アイランド6

  • その185

    20230913(水)06:18
    「そんな勝手な事が許されるのか!」
    『俺が正規軍に申し入れたんだ。だから、そっちで出た分に関しては、こっち来て始末してもいいぜ?』

    『正規軍』の言葉が出た以上、理不尽と感じても堂山は黙るしかなかった。

    アイランド6

  • その184

    20230912(火)06:21
    怒りの感情も入り混じった堂山の表情は、子供が見たら怯えて泣き出しそうである。
    筋道は同世代の中年だから、効果はなかった。

    『こっちで発生した虚像獣の始末は、こっちで処理するから、手を出すなって言いてえんだ。』

    アイランド6

  • その183

    20230912(火)06:15
    堂山に鬱憤が溜まっていると理解してても、筋道はしれっと用件を述べた。

    『まあよお、言いたい事は、【ペンタグラム】は要らねえし、お前らの応援要請も要らねえんだわ。』
    「…それは、どういう…?」
    堂山は目を鱗にした。

    アイランド6

  • その182

    20230911(月)10:53
    『今回よぉ、お前とこの基地でもロボがいるだろう?』
    「【ペンタグラム】だ。アレは1体限定。貸借も断っているぞ。」
    『欲しいとは言ってねぇよ。討伐係は完璧だからな。』

    どこが…と堂山は苛立ちを増していたが、今は堪えた。

    アイランド6

  • その181

    20230911(月)10:48
    「だったら、さっさと伝えろ。」
    堂山も落ち着いたのか、少し怒りのトーンを落とした。
    鋭い目つきは変わらなかった。

    筋道は用件が言えると思うと、ニヤリと笑った。

    アイランド6

  • その180

    20230910(日)06:28
    両者、平行線の状態で互いに分かり合えない雰囲気が続く。
    堂山は苛立つ姿を示していたが、筋道はポーカーフェイスを保っていた。

    『もう、これじゃあ本題に移れねえだろ?』
    筋道の発言だ。

    アイランド6

  • その179

    20230910(日)06:21
    筋道はこんな事では動じなかった。
    『そう怒るなよ。男前が台無しだぞ?もう見た目気にする歳でもないか。』
    「はぐらかすな!こうやって会話してる暇があれば、少しは反省しろ!」
    『俺も忙しい中で時間を捻出して、お前に連絡取ってるが?』

    アイランド6