虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その358

    20231208(金)06:22
    《銃》を縦から横に向きを変えて、銃口を遠くの虚像獣に定める。
    【ペンタグラム】はしゃがみ込み、左膝だけを立てた。
    左脚…《レフト・レッグ》はラウトさんのジェット機が変形した部位である。

    アイランド11

  • その357

    20231208(金)06:17
    【ペンタグラム】は《銃》の武器を出す。
    左の手のひらを、指まで全開にして、そこから光を放出した。
    細長い狙撃用の《銃》の形が成型されていく。
    シンプルなスナイパー専用の《銃》が出現した時、左手がそれを掴む。

    アイランド11

  • その356

    20231207(木)09:55
    アージンさんはラウトさんと正規軍時代からの同期なので、彼の腕をよく知っている。
    心配性とかわされたけど、気を緩めないアージンさんなりの気遣いだろう。
    ラウトさんも、へいへいとあしらいながらも、同期の気遣いに感謝していた。

    アイランド11

  • その355

    20231207(木)09:52
    《銃》を担当するラウトの出番は、なかなか回らなかった。
    今回嬉々とした表情を見せるのは、そのせいだろう。

    『ヘマをするなよ、ラウト。』
    『相変わらず心配性だな、アージンは。』

    アイランド11

  • その354

    20231206(水)06:28
    障害物のない雲の上は、こっそり始末する狙撃者にはある意味不向きな戦場かもしれない。
    遠距離攻撃自体は効用があるものの、熟練度の高い敵だと察知されやすいので、成功率が下がる事も。
    隠れにくいので逆に狙われやすくなるのも根拠の1つになる。

    アイランド11

  • その353

    20231206(水)06:22
    『今回は手柄を取れるかもしれんぞ?ラウト。』
    『スナイパーとしての腕がなりますねぇ。』

    ヘヘッ、とラウトさんは軽く笑った。
    普段からヘラヘラしている姿はよく見かけるけど、今ほど喜んでいるのは久しぶりだ。

    アイランド11

  • その352

    20231205(火)06:17
    虚像獣は気まぐれなモンスターだ。
    いつどの位置で、こちらに牙を剥いてくるかわからない。

    虚像獣がそっぽ向いている今、すぐに片付けて、地上に平穏を取り戻したい。

    アイランド11

  • その351

    20231205(火)06:15
    ところが、今回の虚像獣は【ペンタグラム】の正面方向に、全身を向けていない。
    拡大すると、ギラついた視線も逸らしている状態だった。

    私達に、【ペンタグラム】に気づいてないのかもしれない。

    アイランド11

  • その350

    20231204(月)11:09
    ラウトさんは正規軍内に在籍していた時から、スナイパーとしての腕を買われていた。
    敵が視認できない位置から遠距離で仕留める任務を繰り返し、各部隊内の生存率を高めていった。

    虚像獣との戦闘は、雲の上。
    身を潜める障害物などはない。

    アイランド11

  • その349

    20231204(月)11:05
    虚像獣に傷を加えるには、接近しなければならないのだが。

    【ペンタグラム】には、遠距離に最適な人物が搭乗していた。
    《銃》を担当する、ラウト・ビルムーダさんだ。

    アイランド11