虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その518

    20240226(月)12:02
    [ノース・エリア]の埠頭のセメントまで、軽く飛んで着地した。
    超小型の艦へ振り向き、手のひらサイズのリモコンのボタンを押す。
    私が乗ったそれは、静かに水中へと沈んだ。
    沈む前に扉はしっかり閉めたので、水は中に入らない。

    アイランド14

  • その517

    20240226(月)10:06
    海水が入らないとわかってから、私はボタンの操作で扉を開いた。
    ずらすようにスライドして開く、二重の扉。
    最も頭上に近い扉だけ、直径から外側に向けて開く仕組みになっていた。

    私はこの艦の乗り口の縁まで登った。

    アイランド14

  • その516

    20240225(日)06:14
    海上に浮かび上がらせた時、操縦席のモニターの景色が変わった。
    【ペンタグラム】専用のジェット機とは違って、モニターの規模は小さい。
    [ノータブル]侵入の出入り口確保の為の準備しか使わないし、規模の大小は気にしなかった。

    アイランド14

  • その515

    20240225(日)06:10
    波が打ち立てられないように、駆動音も抑える。
    背部の噴射器も、気泡を少なくした。

    ゆっくりと、操縦席真上の扉を海面上に出した。
    扉の前に設置されているカメラで、艦外の様子を把握できる。

    アイランド14

  • その514

    20240224(土)06:24
    陸地に浮かび上がる時も、あまり波を作らないように工夫しないと、バレてしまう危険性がある。
    一定のスピードを保たせた。

    海面より1メートル下付近にて、スピードを落とした。

    アイランド14

  • その513

    20240224(土)06:20
    前進の際は、始めから飛ばさない。
    救出作戦ではあるが時間制限はあってないようなものなので、変にスピードを上げる必要はない。
    この作戦は、結果が大事だ。
    必ず成功に導かなくてはならない。

    アイランド14

  • その512

    20240223(金)06:08
    海底にある潜水艦。
    岩礁までは降りなかった。

    超小型の艦は、切り離しの時は数十センチ程下げた後に前進していくからだ。
    近づけすぎると、海底の生物達を傷つけてしまうおそれがある。

    アイランド14

  • その511

    20240223(金)06:03
    操縦席のボタン1つで、超小型の艦の接続が解除される。
    ボタンの上には透明のカバーがかけられており、不慮の操作ができない仕組みになっている。
    私はカバーを上にあげて、指で強く押した。

    アイランド14

  • その510

    20240222(木)10:44
    パイロット部隊の年少者を納得させた後、私は急いで超小型の艦に移動した。
    潜水艦の真下に備え付けられたそれは、丸い穴に飛び込む事で操縦席に着地する。
    私の頭上には、3重の扉が閉じられた。
    これで、超小型の艦は潜水艦と切り離せる。

    アイランド14

  • その509

    20240222(木)09:28
    「うん、わかったよ。」
    まだネロの表情は晴れない。
    承諾の意思も、渋々やっているのはわかる。

    言葉だけでも返してくれただけで十分だと、私は思った。

    アイランド14