虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その558

    20240317(日)06:22
    子供達が何に怯えているのか、正体はわからない。
    全てを告げていないからである。

    予測はついた。
    面倒を見ている専用の個室にも、壁面モニターが設置されている。

    アイランド15

  • その557

    20240317(日)06:18
    子供達の面倒を見ていた輝は、彼らの表情に憂いを感じ取った。
    今にも泣き出しそうな顔つきの双子の子供達。
    輝は彼らに、困り事があるのか尋ねた。
    子供達は…『怖い、怖いよ』と繰り返すばかりだった。

    アイランド15

  • その556

    20240316(土)06:26
    [サウス・エリア]内の出現により、[ノータブル]のパイロット部隊の出動はなかった。

    しかし、否が応でも情報が流れてくる。
    まだ規則が発表された[ノータブル]に、無駄な情報の遮断技術は採用されていなかった。

    アイランド15

  • その555

    20240316(土)06:22
    扇浜が危惧するような変人とは、思わなかった。
    言われた通り、輝は任せられた子供達の面倒を見ていた。

    虚像獣の出現は気まぐれだ。
    穏やかなひと時を、潰しに来る。

    アイランド15

  • その554

    20240315(金)06:21
    基地内に居住を置くようになると、扇浜の依頼通り、双子の子供達の相手をした。
    たった1ヶ月間、子供達と接していた時の輝の率直な感想は…『普通に素直』だった。
    モヤモヤした違和感をわずかに感じていても、子供達と輝の関係自体は良好だった。

    アイランド15

  • その553

    20240315(金)06:15
    心配しすぎて手を焼いているのか。
    もしくは子供の世話が面倒くさくなったのか。
    扇浜の断定的な思考は、輝には読み取れなかった。

    グループを脱退し、正式に[ノータブル]のパイロット部隊に所属が決まった。

    アイランド15

  • その552

    20240314(木)12:04
    それぐらいの年齢ならば、ある程度の意思表示を自分自身で表現できるからだ。

    ところが、扇浜は例の子供達に関しては、かなり気にかけている様子だった。
    『トンチンカンな行動するからなあ。それで、基地の人間に被害加えたら、こっちが非難される。』

    アイランド15

  • その551

    20240314(木)11:59
    扇浜に頼まれた子供達は、輝よりも5歳年下の13歳である。
    災害前の日本の学校を基準にすれば、中学1年生と同格の年齢だ。
    血の繋がった親子でもない限り、あまり注意して見張る必要性はない。

    アイランド15

  • その550

    20240313(水)06:19
    輝はその規則を、破ったのだ。

    扇浜は会見を開く前に、輝を口説いた。
    『双子のガキの面倒を見てほしい。』と頼まれた。
    子供の世話とパイロットとしての務めと…何の関わりがあるのか。
    それは、該当の子供達もパイロットだからだ。

    アイランド15

  • その549

    20240313(水)06:15
    虚像獣がある領土の地点で出現した以上は、領土を管轄する基地のみで対処するという規則。
    別の言い方では、他の領土を管轄する基地の人間は、虚像獣を始末する事ができない規則だ。

    [ノース・エリア]で出現した虚像獣は[ノータブル]のみで、[サウス・エリア]で出現した虚像獣は[サウザンズ]のみで処理しなければならない。

    アイランド15