虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その688

    20240523(木)11:26
    私は輝の話しかけに、素直に応じた。

    「どうかしましたか?何か異常でも…?」
    話の内容を、現在進行形の脱出行動に関する方向へ逸らして。
    なんか、酷い事をしているようだけど。

    アイランド18

  • その687

    20240522(水)06:06
    輝の意思に背いて連れ出す事に、後ろめたさがあるのだろう。
    最終的に彼は自ら協力するようになったが、再会時はとても困惑していた。

    ネロと輝、2人の男の中で、私は板挟みになっていた。

    アイランド18

  • その686

    20240522(水)06:00
    今は脱出行動の真っ最中。
    無駄なお喋りは禁物だ。
    通気口下に人がいたら、声を聞かれるかもしれないから。

    でも、私は彼に対して、注意しなかった。

    アイランド18

  • その685

    20240521(火)06:14
    個室なり普通の通路なりに降りなければならないとなると、気が滅入ってしまう。
    輝を連れて行くのに、弱音なんて吐けないのだけど。

    「あの…。」
    後ろにつく輝が声をかけた。

    アイランド18

  • その684

    20240521(火)06:11
    ★★★
    ネロの報告では、私達のいる地点はB棟の格納庫とはかなり離れていた。
    ほぼ正反対の位置にいるとも言われた。

    1階の通気口が棟同士繋がっているという情報のおかげで、私はホッとした。

    アイランド18

  • その683

    20240520(月)11:32
    『う、うん。方角は合ってるから、そのまま進んでくれよ?』
    「了解。」
    私は内心、フフッと笑っていた。
    ネロの慌てぶりは、変わっていない。

    輝に見失わないように伝えてから、1階上の通気口内を渡り始めた。

    アイランド17

  • その682

    20240520(月)11:28
    大したケガもなく、2人とも通気口内へ侵入できた。

    ここから再び、狭い中の通路を進む。
    ネロに連絡した。

    「通気口を利用して出るわ。またズレていると思うけど。」

    アイランド17

  • その681

    20240519(日)06:07
    ロープでよじ登って、中に入る。
    私の後に輝が続く。
    彼が登りきるまでは、ロープは下げたままにしておく。

    輝の侵入後に、ロープで蓋を閉めて、何事もなかったようにする。

    アイランド17

  • その680

    20240519(日)06:02
    あとは通気口内に侵入するだけ。
    下で支える輝を解放してやらねば…。

    蓋は個室の時と同じく、格子状の網仕様になっていた。
    錨のついたロープを引っ掛ける事ができる。

    アイランド17

  • その679

    20240518(土)06:07
    通気口の蓋に手が届いた。
    縁周りの鍵穴に触れる。
    右手の指を蓋に引っ掛けて、左手でピッキング作業を行う。

    鍵の開く音を聞いた。
    蓋がぶら下がるように開かれた。

    アイランド17