虚構のアイランド


ほぼ毎日2本ずつ更新します。
下からお読みください。


後日まとめて掲載します。

無断転載はおやめください。

記事一覧

  • その698

    20240528(火)06:21
    たった数回、しかも対面だと交流会の時のみの1度きりしか、私は輝の顔を見ていない。
    対面でも映像でも、彼の立ち振る舞いはとても生き生きしていた。
    1ファンとして聴いていた私達も、元気になれる。
    明るい笑顔で常に、ファンを魅了させていた。

    アイランド18

  • その697

    20240527(月)10:37
    「足手まといな自分には、向いていませんよね、この職業は。」
    「え?私は一切何も…。」
    「貴女が駆けつけたからではありません。元から悩んでいましたし。
    …本当、何の役に立てたんでしょうか。」

    彼は意味深な発言をした。

    アイランド18

  • その696

    20240527(月)10:33
    「い、いえ…焦る気持ちは、わからなくないですよ?」
    「ああ、ありがとうございます。最近ずっと個室に引きこもっていたせいか、どうも空気が読めなくて…。」

    輝はフフッ、と笑っていた。
    どこか寂しそうな空気を纏いながら。

    アイランド18

  • その695

    20240526(日)06:15
    カッコいい人を前にすると、緊張して一言が出せない。
    冷静さを装っているが、内心はどうしよう…と焦っていた。

    私が黙るので、輝から口を開いた。
    「…すみません。自分の気にしすぎでした。」

    アイランド18

  • その694

    20240526(日)06:10
    彼の影響で1アイドルグループのファンになってしまった私には、とても眩しく輝いているように見えた。

    脱出して、ネロと合わせないといけないのに…。
    私は次の言葉が、紡げなかった。

    アイランド18

  • その693

    20240525(土)06:00
    ホッとしている場合ではない。
    ちょっとした出来事が起きただけで、話は中断しなかった。

    輝は私の顔を伺っている。
    金髪ショートのキラキラフェイスが、困った表情でこちらを覗きこむ。

    アイランド18

  • その692

    20240525(土)05:55
    大したケガではないだろうけど、私は彼の心配をした。

    「大丈夫ですか?」
    「いえ…柔らかいものでしたので、お気になさらず。」
    金具が直接当たらなくてよかった。

    アイランド18

  • その691

    20240524(金)06:27
    頭部を後ろに向けただけ。

    輝が鼻に手を当てている状態だった。
    私が急に止まったので、彼の顔が私の尻にぶつかったのだろう。
    装備品をつけているので、金具が当たって痛がったに違いない。

    アイランド18

  • その690

    20240524(金)06:19
    「流石に今は、全てを話して頂けませんよね?」
    私は進行の手足を止めた。
    些細な事なのに、動揺してしまった。

    狭苦しい通気口内で、ギリギリの範疇で私は振り向いた。

    アイランド18

  • その689

    20240523(木)13:32
    正直、他に何の話題を持ち出せばいいかわからなくて、つい仕事のノリで聞いてしまった。

    輝は首を左右に振った。
    異常発生の件ではないのが、明らかにされた。
    彼は、他の話をしたかったようだ。

    アイランド18