9・協議の日

☆☆☆
マルロ戦以降は[ラストコア]臨時支部が本拠地となった。
場所はアメリカ東部の海底に潜めている。
愛嬌市とは違い、距離が遠すぎるため、転送装置のペンダントは使えない。
期間が終了するまではここで寝泊まりする事が決定している。
祖父母への連絡は既に済んでもらっている。
ジェームズさんや事務関係の仕事をしていた人達はヘトヘトだった。
統制制御室で開かれている今のミーティングで確認できたから。

今回はリュート王子が主要人として、私達の前で話した。
「この度は提案の場を設けていただき、ありがとうございます。」
王子と隣にいたサレンさんが頭を下げた。
「宇宙進出の件につきましては、度々伺っております。
王に請謁した結果、地球の陸地での会議の開催が決定しました。」
おお、と全員の声が上がった。
「土星圏の星の数は多いです。確実に協力できる見込みある星々の首領陣にお越しいただきます。」
今度はサレンさんが発表した。
宇宙には惑星の周りに属する星々に生命体が存在し、その星で暮らしているのはもう既知の知識。
土星圏の星々は数が多すぎて、把握しきれていなかったなぁ…。

その人達が私達の住む地球にやって来るんだ。
出会いを楽しみにしている。
反面、仲良くなれるかの不安もあるな。
初対面だし。
3/31ページ
スキ