9・協議の日

既存の分離と合体を繰り返す作業を無くした変形システム。
敵に迫られている最中でも、形態チェンジで臨機応変に対応できる。
改めて、【パスティーユ】はすごい性能を持ったロボだと実感してる。

大将(仮)は後退したのみで、ピンピン立っていた。
『恐竜っぽい』から、上半身は猫背だけど。
【サニー】は正面でパンチを繰り出す為の構えを取っていた。
右脚だけ一歩、前に出して。

『恐竜野郎、俺は武器がなくても戦えるぜ?
素手か斧か、どっちで戦うか選べよ?』
『ハン!ガキが一丁前に言うんじゃねぇよ!』
大将(仮)は自身の斧を地面に捨てた。
斧は粒子になって消滅した。
大将(仮)の手下のロボは、王子の側近のロボと交戦している。
上空からも爆音がした。
木目調の茶色の宇宙船、大将達の要塞かな。
そっちはアレックスさんのAI達が撃破に取り掛かった。

私達は大将(仮)のHRを倒す事に専念すればいい。
ゴングが鳴らなくても、両者は前に動き出していた。
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