9・協議の日
1人が口を出すと、周りの者達も同調して意見を言い出した。
サレンも司会進行の務めとして、静粛の指示を出し続けた。
しかし、会議室内は騒ぎを増すだけであった。
そこで、机を手のひらで強く叩いた者が1人現れた。
リュートの隣の席についていた、会議室内の唯一の地球人。
[ラストコア]のトップである、西条宗太郎総司令官が立ち上がったのだ。
叩いた音の衝撃が効いたのか、首領陣は一斉に静かになった。
「司会者からの紹介でご存知と思われますが、改めて名乗り申し上げます。私は外宇宙対策本部[ラストコア]の総司令官・西条宗太郎と申します。」
宗太郎は言い切った後、深く頭を下げた。
姿勢を正すと、話を再開させた。
「私は地球人代表としてこの場に出席しました。
事実、派生の星々の皆様と比較すれば、我々原始地球は平穏な星とみなすでしょう。
ですが、我々もずっと平穏に暮らしてはいません。
地球では多数の民族が存在します。
かつての歴史を辿れば、地球には多数の内部戦争を経験しました。
現在は表面上は穏やかでも、内に民族間の遺恨が残り、時折武器を交えた戦いを繰り広げる地域もあります。」
ここで宗太郎は一旦区切りをつけ、目を閉じた。
目はすぐに開かれた。ふぅ、と深呼吸をして、発言を続けた。
サレンも司会進行の務めとして、静粛の指示を出し続けた。
しかし、会議室内は騒ぎを増すだけであった。
そこで、机を手のひらで強く叩いた者が1人現れた。
リュートの隣の席についていた、会議室内の唯一の地球人。
[ラストコア]のトップである、西条宗太郎総司令官が立ち上がったのだ。
叩いた音の衝撃が効いたのか、首領陣は一斉に静かになった。
「司会者からの紹介でご存知と思われますが、改めて名乗り申し上げます。私は外宇宙対策本部[ラストコア]の総司令官・西条宗太郎と申します。」
宗太郎は言い切った後、深く頭を下げた。
姿勢を正すと、話を再開させた。
「私は地球人代表としてこの場に出席しました。
事実、派生の星々の皆様と比較すれば、我々原始地球は平穏な星とみなすでしょう。
ですが、我々もずっと平穏に暮らしてはいません。
地球では多数の民族が存在します。
かつての歴史を辿れば、地球には多数の内部戦争を経験しました。
現在は表面上は穏やかでも、内に民族間の遺恨が残り、時折武器を交えた戦いを繰り広げる地域もあります。」
ここで宗太郎は一旦区切りをつけ、目を閉じた。
目はすぐに開かれた。ふぅ、と深呼吸をして、発言を続けた。