8・業火の日
☆☆☆
『ちょっと止まってくれ、未衣子!』和希兄ちゃんが言った。
指示通り、私は【パスティーユ・フラワー】の動作を止めた。
地図は岩山近くで固定していた。
「どうしたの和希兄ちゃん。」
『マルロが向きを変えたみたいだ。』『逆に向かってるぜ!』
「まさか…気づかれたの?」
気づくの早いな、と私は思った。
だけどマルロはかなりの戦略家だったので、聡明だから有り得そう、とは予想していた。
予想していたから、気づかれる可能性はあった。
私も、次の手立てを実行した。
「和希兄ちゃん、逆方向に火山帯がある地域は?」
『この方向だと、アジアに行ったか…。』
『日本に戻ったらマズイだろ!』
『日本はないだろう。火薬爆弾を仕掛けていないんだ。』
「世界の都市部は火薬爆弾の設置は避けているんだよね。」
『田園地域でも居住地・農耕地等の営みのある場所は避けてもらっている。マルロの軍は火薬爆弾の鎮火に割合を割いているみたいだからね。』
他には[ラストコア]本部への侵入部隊も確認したけど、そこも見逃していいと、アレックスさんが言った。
愛嬌湾内の[ラストコア]本部は移転が即座に決まり、多くのスタッフや機械は潜水艦を利用して臨時支部に移った。
臨時支部はアメリカ東部の海底にあるらしい。
私達も戦闘後はそこに行く。
『ちょっと止まってくれ、未衣子!』和希兄ちゃんが言った。
指示通り、私は【パスティーユ・フラワー】の動作を止めた。
地図は岩山近くで固定していた。
「どうしたの和希兄ちゃん。」
『マルロが向きを変えたみたいだ。』『逆に向かってるぜ!』
「まさか…気づかれたの?」
気づくの早いな、と私は思った。
だけどマルロはかなりの戦略家だったので、聡明だから有り得そう、とは予想していた。
予想していたから、気づかれる可能性はあった。
私も、次の手立てを実行した。
「和希兄ちゃん、逆方向に火山帯がある地域は?」
『この方向だと、アジアに行ったか…。』
『日本に戻ったらマズイだろ!』
『日本はないだろう。火薬爆弾を仕掛けていないんだ。』
「世界の都市部は火薬爆弾の設置は避けているんだよね。」
『田園地域でも居住地・農耕地等の営みのある場所は避けてもらっている。マルロの軍は火薬爆弾の鎮火に割合を割いているみたいだからね。』
他には[ラストコア]本部への侵入部隊も確認したけど、そこも見逃していいと、アレックスさんが言った。
愛嬌湾内の[ラストコア]本部は移転が即座に決まり、多くのスタッフや機械は潜水艦を利用して臨時支部に移った。
臨時支部はアメリカ東部の海底にあるらしい。
私達も戦闘後はそこに行く。