8・業火の日

【パスティーユ・フラワー】のとった動きが、おかしかった。

弾は案の定避けた。次の行動だった。
【フラワー】は【チタン・キュレン】に背中を向け、離れるようにダッシュした。

『逃げるのか!』
マルロは動揺した。
あれだけの仲間を落としたのに、自分に挑まないのが気に食わなかった。
『残っている者で【フラワー】の進行を妨げろ!挑むのは俺だけでやる!』
『わかりました、うわぁ!』

マルロの部下は指示に従う所で、【パスティーユ・フラワー】の連射攻撃をくらい、沈下した。
部下がどれほど束になっても、【フラワー】の敵ではなかった。
『無駄に落ちるだけか…!』
仕方がない、とマルロは考えを改めた。

『隊長!』
『【フラワー】の相手は俺がする。お前達は火炎爆発の鎮火と[ラストコア]の拠点占拠に専念してくれ。』
『わかりました!ご無事で!』

理由が不明のまま遠ざかる【フラワー】を追う為、マルロはHR形態のまま猛ダッシュを始めた。
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