8・業火の日
燃えて形が歪になった【チタン・キュレン】の表情は読めない。
え?と発していたから、動揺したのだけわかった。
もう遅いけど。右脚切断後、【フラワー】はロッドの底を前にして、槍投げの要領で投げた。狙いはもちろん心臓部。
槍投げも自信はないけど、やってみたら案外うまくいくなぁ。
投げたロッドは、【チタン・キュレン】の心臓部に、見事に貫通したから。
うるさい口上が嘘だったみたいに、【チタン・キュレン】は機能を停止していて、静かになった。
代償は大きいが、私達は勝利した。
『勝った、んだよな、俺達。』
『そのようだが…右脚が切断して…!?』
和希兄ちゃんが驚くのも無理はない。彼は切断された右脚を確認していた。
切断部分の端が光って、成長するように装甲の素材を延ばして…右脚を形成していった。
『これが…アレックスさんの言った…!』
「帰ろうか。」『!?』
「臨時支部に、武人兄ちゃんがいるんでしょ?」
流石にロッドまで『再構築』できなかったか。
黒焦げの【チタン・キュレン】はロッドを突き刺したまま、北極へ落下していた。回収は望めない。
アレックスさんには、ご迷惑をおかけするかもしれないな。
何だか疲れたな。帰ったら寝ようかな。
まだ戦いは終わってないから。
☆つづく☆
え?と発していたから、動揺したのだけわかった。
もう遅いけど。右脚切断後、【フラワー】はロッドの底を前にして、槍投げの要領で投げた。狙いはもちろん心臓部。
槍投げも自信はないけど、やってみたら案外うまくいくなぁ。
投げたロッドは、【チタン・キュレン】の心臓部に、見事に貫通したから。
うるさい口上が嘘だったみたいに、【チタン・キュレン】は機能を停止していて、静かになった。
代償は大きいが、私達は勝利した。
『勝った、んだよな、俺達。』
『そのようだが…右脚が切断して…!?』
和希兄ちゃんが驚くのも無理はない。彼は切断された右脚を確認していた。
切断部分の端が光って、成長するように装甲の素材を延ばして…右脚を形成していった。
『これが…アレックスさんの言った…!』
「帰ろうか。」『!?』
「臨時支部に、武人兄ちゃんがいるんでしょ?」
流石にロッドまで『再構築』できなかったか。
黒焦げの【チタン・キュレン】はロッドを突き刺したまま、北極へ落下していた。回収は望めない。
アレックスさんには、ご迷惑をおかけするかもしれないな。
何だか疲れたな。帰ったら寝ようかな。
まだ戦いは終わってないから。
☆つづく☆
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