8・業火の日

やっぱり、まだまだ爪が甘かったみたいで。
【チタン・キュレン】の両腕が、彼の心臓部分を守ったのだ。

手前にあった左腕は貫通した。
根本的に機械の一部だからか、貫通した穴からビリビリと稲光が出ていた。
『随分と早い成長だな。奴のものまねのつもりか?』
「目で盗む方法もあるのよ。」
『奴は無口だったな…。』
「そうでもないわ。私達とは仲良く会話できてるよ。」
【フラワー】は【チタン・キュレン】から距離を離した。
ロッドは右手だけで持った。

「自発的に学ぶ意識を持たないと、成長しないでしょ?」
『意識の方向性を間違えたな。』
「何とでも言えばいいわ。」
挑む姿勢を改めて見せるように、ロッドの先端をマルロに向けていた。

「もう一度言うよ。勝った方が灼熱の地帯を脱出できるからね。」
『今のうちに吠えとくがいいさ。平穏な日常に戻れない事を、後悔するがいい!』
【チタン・キュレン】のロッドの先端も、照準は私達に定められていた。
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