8・業火の日
☆☆☆
マルロは心の底から、ずっと笑っていた。原始の地球人は愚かだと。
(幾度の仕掛けを考案したこの俺が、地球の地理を知らないはずがないだろう!山々はあれど、マグマを蓄える山は限られている!)
彼は嬉々として真っ直ぐ北極へ猛発進していた。
勝利を確信していたのだろう。
『さあ、最強の俺に挑んでくるがいい!それとも怖気付いたのかな?[ラストコア]も襲撃しているのだ、防波堤を張るのに必死かな?』
【チタン・キュレン】の頭部だけ、後ろを向いていた。
敵の【パスティーユ】に向けて、言葉を発していたからだ。
この時、マルロはロボに気を取られすぎた。
地球の空は、雲がなければ青い。北極は氷の影響で、地面は白い。
知識が浅くても、地球人には想像がつく景色だ。
北極まであと少し。
マルロは自分の来た道のりを間違えたのかと疑った。
空にポツポツと黒い点。点は黒い雲へと成長していく。
雲に同調したのか、空の青さも濃くなった。
空の変化は然程気にならなかった。
雪でも降らせるつもりだろうと予測できるのだから。
マルロが疑いを抱くと共に怯えるようになったのは他の現象が原因だった。
氷の地面が揺れて、ヒビが入った。
割れて砕かれ、吹き出したのは氷水…ではなかったのだ。
なんと、高熱の真っ赤な泥だった。
マルロは心の底から、ずっと笑っていた。原始の地球人は愚かだと。
(幾度の仕掛けを考案したこの俺が、地球の地理を知らないはずがないだろう!山々はあれど、マグマを蓄える山は限られている!)
彼は嬉々として真っ直ぐ北極へ猛発進していた。
勝利を確信していたのだろう。
『さあ、最強の俺に挑んでくるがいい!それとも怖気付いたのかな?[ラストコア]も襲撃しているのだ、防波堤を張るのに必死かな?』
【チタン・キュレン】の頭部だけ、後ろを向いていた。
敵の【パスティーユ】に向けて、言葉を発していたからだ。
この時、マルロはロボに気を取られすぎた。
地球の空は、雲がなければ青い。北極は氷の影響で、地面は白い。
知識が浅くても、地球人には想像がつく景色だ。
北極まであと少し。
マルロは自分の来た道のりを間違えたのかと疑った。
空にポツポツと黒い点。点は黒い雲へと成長していく。
雲に同調したのか、空の青さも濃くなった。
空の変化は然程気にならなかった。
雪でも降らせるつもりだろうと予測できるのだから。
マルロが疑いを抱くと共に怯えるようになったのは他の現象が原因だった。
氷の地面が揺れて、ヒビが入った。
割れて砕かれ、吹き出したのは氷水…ではなかったのだ。
なんと、高熱の真っ赤な泥だった。