7・告白の日

支部から輸送機が飛んで、そこからAIが発進する形を取っていた。

「まだ…見当たらないですね?」
『焦るな。統領のHRの頭部の角はわかりやすい濃い金色をしている。手分けして探せば、すぐに見つかる。』
アレックスさんもマルロを探している。
私もモニターの映像から目を離さなかった。
『あの巨大船は…。』
『何色なんだアレ!眩しいぞ!』
「銀色…?」

群れに混じって発見したのは、巨大宇宙船だった。
銀色で見えにくいが、側面にデカデカと宇宙の文字がプリントされていた。おそらく、宇宙船の名称なんだろうなと推測できる。
私は宇宙の言語まではわからないけど。
『名前は【スイルシルバー】か…。天王星圏スイルの汎用宇宙船。』
『…特別優秀ってわけではないんですかね?』
『戦闘能力以外は劣るHRにとっては、これでも相当優れた宇宙船だと思ったんだろうな。』
アレックスさんは宇宙船の名称を教えてくれた。
船の話をしていると、映像に動きがあった。

『…来たな、【チタン・キュレン】!』
「え、数が多くてわからないですよ…!」
『【スイルシルバー】が映る映像を見てごらん?』
『…やっぱりアイツだ!』
私も姿を発見した。
マルロ・ヒーストンのHR形態、【チタン・キュレン】を。
両脇のレバーを強く、握っていた。
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