7・告白の日

「あとタイミング次第では、敵にバレてしまうぞ?」
「そこに書きましたが…火山帯で仮想空間を実現させてはいかがでしょうか?」
小冊子とは別で、私は火山の噴火が起きそうな地帯のリストをA4の用紙に作成していた。
調査係は和希兄ちゃんがやってくれた。
表の作成はすぐに終わったし。
ポケットに忍ばせていた資料を、アレックスさんに手渡した。
「『今後噴火が起きる確率の高い世界の火山リスト』…。」
「噴火の予知とかできるのか?」
「正確な時間指定は不可能だが…調査報告のある火山だらけだ。」
2人の上司は疑問に思うばかりだった。

ここで西条司令が私達に聞いてきた。
「なぜ、この作戦を思いついたんだ?」
「弱点をついた攻略で効率よくやる方が、負担も軽く済むからですね。」
「弱点?」
「仮想空間は負担重いんだが…。」
難しいな。私達も仮想空間とは何か、コンピュータに詳しくなくても想像にかたくない。
世間的にはPC内の表現しか実現してないから。
だけど、昨日の今日でやっと思いついたのが『仮想空間の実現』だった。
あの白い人、マルロは天王星圏スイルという星から来た人。
天王星は氷の成分が多く含まれている星らしく、周りの星々はその影響を受けて、氷の星になった。
氷はともかく、水に強い生物が生息しているんだ。
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