7・告白の日

交流会前日までに、俺達は地球へ降下した。
会場は愛嬌市内の展示場だった。
既に設営準備は整っていて、いつ開催してもおかしくなかった。
寝床のホテルまで用意周到だった。
エトラトルとの距離は恋人同士のようだと周りは言った。
ように見えるだけで、寝室は別々の部屋をあてがわれた。
夜はよく眠れた。体調も優れていた。

交流会当日。地球のお偉いさんとエトラトルが握手を交わした。
俺はSP役として、彼女の側についた。
料理とかは手につけなかった。見た目は美味しそうだったが、俺には他に集中しなければいけなかった。
『警戒』体制は取らなければいけないからだ。
今だと『警戒』してよかったと思う。

敵が太平洋に落ちた。音は小さかったが聞こえた。
俺はエトラトルの側近に避難を促した。
当然首を傾げたが、行動を取ってくれた。
「エトラトル、お前は中にいててくれ。俺も後で行く。」
「どこへ…まさか?」
「君もわかるのか?」
「何となく?」
彼女の返事が気になったが、今は敵の侵入を阻止するのが大事だった。フェルホーンの軍隊と、愛嬌湾から太平洋に向かった。
敵の正体は…黒ずくめの要塞だった。
俺達は敵に撤退命令を下した。

笑い声が、俺を現実へと引き寄せたんだ。
なぜなら笑い声の主が、引きこもりのクーランだからだ。
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