7・告白の日
☆☆☆
俺の生まれは火星圏タレス、だったのは確かだ。
産みの親の顔をよく知らない。
自分を認識できる頃に成長した時は既に、どこかの研究所の中にいた。
今だと研究所の名前はわかる。
しかし幼い頃の自分には、そこまでの知識はなかった。
おそらく善悪の区別さえつかない子供だったろう。
『育ての親』、名前はクーラン。俺は彼の指示に従って生きてきた。
研究所での訓練から、敵を滅ぼす任務までこなした。
親のいない俺、いや身寄りのないHRは『育ての親』の指示に従うしか、生き延びる術がなかった。
11の星を滅ぼしたと伝えられたが、俺自身、数えてないからわからない。ただ単に、任務をこなす事しか考えなかった。
まさか、夢も希望も見出せない絶望的な環境から、救い出してくれる奴がいるなんて…俺には思えなかったんだ。
俺は地球の成人男性と変わらない位の背丈に成長していた。
クーランから偵察任務を与えられた時だった。
綺麗な女性に出会った。
地球の金髪美人を彷彿とさせる女性。
だがセクシーよりも清楚の言葉が似合う女性だった。
住んでる環境が違う、と想像させてしまう程の綺麗さだった。
しかし彼女は、こんな『汚い』自分でも、優しくしてくれた。
本来の任務を捨てたい程に。
彼女の住む星を潰す予定が消え失せた。
俺の生まれは火星圏タレス、だったのは確かだ。
産みの親の顔をよく知らない。
自分を認識できる頃に成長した時は既に、どこかの研究所の中にいた。
今だと研究所の名前はわかる。
しかし幼い頃の自分には、そこまでの知識はなかった。
おそらく善悪の区別さえつかない子供だったろう。
『育ての親』、名前はクーラン。俺は彼の指示に従って生きてきた。
研究所での訓練から、敵を滅ぼす任務までこなした。
親のいない俺、いや身寄りのないHRは『育ての親』の指示に従うしか、生き延びる術がなかった。
11の星を滅ぼしたと伝えられたが、俺自身、数えてないからわからない。ただ単に、任務をこなす事しか考えなかった。
まさか、夢も希望も見出せない絶望的な環境から、救い出してくれる奴がいるなんて…俺には思えなかったんだ。
俺は地球の成人男性と変わらない位の背丈に成長していた。
クーランから偵察任務を与えられた時だった。
綺麗な女性に出会った。
地球の金髪美人を彷彿とさせる女性。
だがセクシーよりも清楚の言葉が似合う女性だった。
住んでる環境が違う、と想像させてしまう程の綺麗さだった。
しかし彼女は、こんな『汚い』自分でも、優しくしてくれた。
本来の任務を捨てたい程に。
彼女の住む星を潰す予定が消え失せた。