6・暴露の日

「…どう言う事?」
『戻るぞ君達!愛嬌湾が荒れているんだ!』
王子の叫び声がした。でもそんな気になれなかった。

『【ブラッドガンナー】の正体はラルク・トゥエルラー。
お前達が敵視している、[宇宙犯罪者]の1人だ。
しかも、11の星を滅ぼした、超極悪人なんだよ。』
『ラルク…?』『[宇宙犯罪者]…だって?』
兄達は敵のロボの説明に驚いた。私だって同じように驚いた。

『過去の話だ!此奴の言葉に耳を貸すんじゃない!』
『外野は黙ってろ!』
敵のロボはロッドを振るい、白く光る立方体を【ホーンフレア5th】にぶつけた。
『うおっ!?』立方体は命中し、【ホーンフレア5th】は後ろに下がった。

『あの男はな、いい兄貴ぶりを装い、お前達を戦場に導く卑劣な罪人だ。学びの退屈さにつけ込んだ策略家だよ。
平和を願う癖に、侵入者を徹底的に叩く矛盾。
地球さえ良ければ、それでいいと思う自己中だよ。』

真っ白な電撃の光が、私達に襲いかかってきた。
敵のロボの話の途中で。回避はしたけど。

『この星の学舎は素晴らしいぞ。優劣なしに教養や知識を学べるんだ。お前達はそれを放棄しようとしている。
3人、学舎に潜入させたからな。』
「まさか丸井君は…!」
私は咄嗟に声が出た。
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