6・暴露の日

☆☆☆
中心地から離れている敵を追いかけると、下はもう他県を越えて日本海だった。
たった1つ離れた赤い点の正体は、小型の輸送機だった。
映像でも確認できるのに、赤い点は動くから距離は開いたまま。
形はロケットのシャトルみたいだし、このまま宇宙へ逃げるつもりかな?と楽観視していたら、小型輸送機から反応が。

地図の赤い光の点も1つ増えた。
敵の増援は素早かった。
このままぶつかるんじゃあ…と思うくらいには。

でも【パスティーユ・スカイ】とは数百メートル程の位置で止まった。
敵のロボ…HRだろうけど。和と魔術師を彷彿させる容姿だった。
【ブラッドガンナー】よりは等身が1つ分低くみえるけど、小さいHRかな?
白だけど光沢があって、見る人によれば銀色と判断できる眩しい機体色。
ロボのボディの上に羽織る袴のようなコートは白だけど。
あとは…【パスティーユ・フラワー】みたいにロボと同じ高さのロッドを右手に持っていた。
ロッドの先は【フラワー】につけてある花のくす玉とは違って、立方体?のような形をしていた。
白っぽくて眩しいし、距離が離れているのではっきりわからない。

『地球産ロボ、【パスティーユ】。』
『え?』『何?』
敵のロボが私達の乗るロボの名称を知っている?
教えたつもりないのに。
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