6・暴露の日

『何か発見したか?』
武人が操縦士に尋ねた。
すると、サレンも【ウインドアーチ】のモニターで確認した。
『1体だけ他県へ向かってるものがあるわ!それを…味方機が追いかけているよ!』『何?』
『味方機は、子供達やな…。サレンちゃん、他県に行ってるんやな?』
『え?黒川さん!?』
サレンが動揺した。
武人がこの場から抜ける恐れがあるとみたからだ。
未だに【ヒーストン】の大軍の数はあまり減っていない。
真正面の大型宇宙船以外にも5隻程、宇宙船が飛んでいる。
愛嬌湾だけで被害が収まるとは思えない状況下だ。

そんな中で武人がマルロらしき敵を追いかけるのだ。
『アレックスには大型AIを出してもらう。中心地はそれで凌ぐ。』
『俺達は…。』
『リュート達は俺に着いてくるんや。飛べるならスピードは持つやろ?』
『性能は上げましたから。』
『大型AI…。自分の方で許可を貰います。』『頼んだで。』
【ブラッドガンナー】が北へダッシュし始めた。
【ホーンフレア5th】も、武人のあとを追った。
周囲のHRを一瞬のスピードで爆発させた。
道はまっすぐきれいに開かれた。
2体共に、速度はMAX状態。
時々敵の攻撃をくらったとしても、ダメージは軽かった。
速くて命中できない。
【ヒーストン】の大軍は手を出せなかった。
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