6・暴露の日

丸井君、だった魔法使いはロッドを一振りすると、光の弾を生み出した。
光の弾は私に向かって、素早く迫ってきた。
幸い、制服に切れ目がついただけで私は無事だった。
背後のコンクリートの壁に…ひび割れが発生した。
「準備は整った。後は眠ってもらう。」
魔法使いの攻撃は終わらない。
光の弾がまた出てきて、弾で私を傷つけようとする、筈だった。

「未衣子!」
勇希兄ちゃんの声だ。
おかしい…サイレンも鳴り出しているのに、どうして?
勇希兄ちゃんが私の手を引っ張ったおかげで、2度目の攻撃をうまく回避した。
結果、私達は屋上入口付近でこけてしまった。
「…立てるか未衣子。」「大丈夫だけど…。」
「すぐに転送するぞ!ジェット機を兄貴が誘導してんだ!」
「わかった!」
勇希兄ちゃんが何で来たのかわからない。
でも今は緊急事態。
ブラウス隠してたペンダントを開けて、自分の身体を転送した。
勇希兄ちゃんは腕時計型の転送装置を使った。
「しまった…!」『戻れ。お前の任務は成功だ。』
「あとは追わなくてもよろしいでしょうか?」
『愛嬌湾までわざわざ出向いたんだ。あちらもすぐに迎撃体制を取るだろう。人手が欲しい。』
「わかりました。後は頼みます、隊長。」
『必ず成功できる。心配するな。』
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