5・酔狂の日

小魚達はニシアの分身そのもの。
細胞分裂の段階で切り離しの作業が行われ、分離された小さな球が小魚に形成される。
小魚達が大量発生すれば、ニシア本人の身体が小さくなる…ことはなかった。
朽ちた小魚は、彼の養分になる。
小魚達を減らしても効果は薄いのは、武人も理解していた。
しかし小魚達の群れも解消できないと、攻略が難しくなる。
そこで武人は、ニシアの盲点を探そうとしたが。

ある小魚を落とした。
ここで彼は気づいた。
小魚の腹部分を命中すると、紫の液が漏れる事を。
紫の液は海底に落ちると、海藻が萎れていった。
これを踏まえ、武人は毒液だと予想した。
武人は毒液を、【スイム・ドランク】の頭部にかけようと考えた。
尾に針を刺して動作を止めるのを、後回しにした。
【ブラッドガンナー】は移動の為、火力を上げた。
『あら突進でもするの?大胆ねぇ。』
ニシアは喋ると、【スイム・ドランク】の尾で叩きつけようとした。武人は回避した。
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