5・酔狂の日

唯一、通信回線だけはまだ安定していた。
『脱出できるか!?』
『反応がありません!』
『くっ、すぐに救出する!』
次の瞬間。
ドボン!と爆発が起きた。
ジェット機は…形は無事だった。もちろん私達も。
だけど、ジェット機は飛ぶ気力を無くし、近くの海底にゆっくりと着地した。

『…なるほどねぇ。地球産の最新鋭のロボは、ちょっとの爆発ではビクともしないのね?』
ショートの影響で暗くなったコックピット。
未だ安定してる通信回線から、女性の声が聞こえた。
いや違う。女性っぽいけど、低めの声。
画面モニターは動作できるか、試しに教わったスイッチを押した。
モニターは無事に復旧した。飛び込んできたのは。
「…竜?」
『HRって、二足歩行のロボットではなかったのか?』
『もちろん、ロボ形態も可能よ?ただそれだけ。』
よく観察すると、敵のロボの上半身はロボの名残を残している。
竜よりは人魚に近いけど、尾が長すぎて竜にも感じ取れた。
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