5・酔狂の日

『二次会で本調子じゃねぇだろ!俺達がやらなくてどうすんだ!』
「…そうだよね。」
武人兄ちゃんにお酒が入っていたら、その影響で動きが鈍るかもしれない。
兄ちゃんがHRの目撃者だから、それと交戦してるかもしれない。
せめて小魚はすぐ消さないと。私は内心、焦っていた。
焦っていた故に、勇希兄ちゃんの提案に乗ってしまった。
もう少し食い下がればよかったな、と後悔したのは、この後だった。
合体を承認し、私達はすぐに操縦で手順を踏もうとした。
合体時に3機のジェット機は三角形の陣形をつくって発光するのだが。

『待て!お前達早まるな!』
アレックスさんからの緊急通信が入った。
でも、タイミングが遅かった。
発光から少し時間が経つと、シュワーっと泡が弾けるような音がした。
ジェット機内部がショートした。3機全て。
専用スーツで感電は防げたが、自分の周りに電撃が走っていた。
ジェット機が思うように動かなかった。
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