5・酔狂の日

「構わんさ。それより、随分健闘したんだな?前の戦闘で。」
「仕留めたのは子供達と奴ですが。」
「あの大ダメージを与えたのは大したもんだよ。心、躍らせたみたいだな。」「はい。」
ジェームズとリュートは店の隅で料理を嗜んでいた。
中央のスタッフ達の騒ぐ声をBGMにしていた。
騒ぐ声が大きくなった。
あまりの音量に、隅っこの2人が中央を見た。

頭1つ分抜けた長身の女性が、華麗な舞いを披露していた。
怪我しないように、女性以外は距離をあけた。
予約の時に下見に来たジェームズだったが。
「あの女はいなかったが?」
と首を傾げた。思い当たらないようだ。
「新しく入ったのだろうか?」
「やけに積極的だな…。黒川との距離が近すぎないか?」
「!?」
ジェームズの発言を聞き、リュートは踊り子の女性を観察した。
顔を、視線を、ずっと武人に向けているのがわかった。
「あれは…。」
「ボサボサだが、ルックスはいいからなあ、アイツは。」
15/38ページ
スキ