4・暴挙の日

敵のロボの頭部から、血に似たオイルが身体に染みるように溢れていた。
もう終わり、と油断していたのがいけなかった。
敵のロボはまだ動けた。
雄叫びをあげながらも、その覇気は私達を飛ばすには丁度よかった。
「きゃぁ!?」『うわぁ!』
私、いや皆が思わず声が出てしまった。
『そうか…コイツは中身も硬いんやな…。』
武人兄ちゃんの声だ。
「どういう事?」
『HRはな、巨大化する為には改造の細工が必要やけど…コイツは結構いじられとる。恐らく[心臓]を狙わんと倒れへんやろな…。』
『いや待て!奴の体格が…!』
王子の言うように、敵のロボの体格が変わった。
王子の指摘通り、敵のロボの体格がますます大きくなった。
足場を削った小さな孤島では落ちて沈む…と言う希望は叶わなかった。
敵のロボには、瞬時移動できる能力があったようで。
別の、足場の広い島へ即座に移った。
モニターの地図に赤い光が点滅してるので、距離は遠くはない。
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