4・暴挙の日

☆☆☆
太平洋の孤島。
ヒスロのHR形態【アング・ウォール】は焼け焦げたものの、着地には成功した。
足の裏でドン!と叩きつける様に。
孤島は小さく、ヒスロには足場がほとんどなかった。
空を飛ぶ浮上装置は付いているが、【アング・ウォール】自体速度が遅く、回避運動は困難である。
ではヒスロはどうやって敵の攻撃を凌ぐのか。
答えは耐久力の強化である。

ヒスロにはダメージを吸収し、耐久性を上げる能力を持っている。
耐久性は自身の体格にあらわれる。
ほんの数ミリでも、ヒスロの身体は大きくなる。
だからヒスロには、ダメージを少なくする方がいいと、武人は言った。
ヒスロもエスト同様、武器を持たないHR。
しかし、彼は手足だけで十分対処できた。
【ブラッドガンナー】は多数の銃があり、HRの機能を停止させる『心臓』を狙って着実に撃つが…硬い装甲でびくともしない。
(針で刺そうにも奴の反応は鋭いんや…。鈍くなるよう意識を逸らさんといかんな。)
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