4・暴挙の日

「ところで、次に派遣する奴決まったんだな。」
「あの巨人にしたわ。」
「…奴なら援護の必要はないな。」
「ラルク以外にも敵が増えたからなぁ。あの白いのと、もう1個…。」
何だったかなぁ、とクーランは唸った。
時間は経たずとも、少年が答えを当てた。
「宇宙船、が見えたな。」
「もうお前さんも解析すんでんだろ?」
「[フレアランス]と書いていた。乗組員は不明だ。」
「土星の王家だったら、ロボくらいあるからな…。」
「まさか。」
少年が言うと、クーランは彼の方を向いて、ニヤリと笑った。
「HRを持たない者同士組むだろうな。ラルクはHRだがな。」
クククと声を上げるクーラン。
「まずは自慢の息子の周りを消す、という魂胆でいいな?」
「やっぱお前は物分かりいいなマルロ。火星圏だったら俺が可愛がったのに。」
「不自由な環境は逆に失敗に繋がる。ラルクは従順で優秀な息子だった。それでいいだろう。」
「手厳しいねえ、お前。」
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