4・暴挙の日

☆☆☆
授業中。
制服の中に忍ばせていたペンダントがチカチカと光った。
何度も勉強して学んでいるから、この点滅の意味がわかった。
「先生、すみません!」
私は即座に手を挙げた。
先生も私に気付き、何だと尋ねてきた。
私は先生に近づき、先生の耳元で用件を伝えた。
先生はすぐに了承してくれた。
私はそのまま教室を出て、隠れた所でペンダントを使用した。
友達いないから気を遣わなくていいし。
テストの点は採れてるから先生は何も言わない。私はね。

ペンダントは転送装置で、私を瞬時に移動させた。
緊急時だから、ジェット機の操縦席に着いていた。
モニター画面には色違いのジェット機が2機表示されていた。
2人の兄も乗り込んでいるのは、画面の文字で理解できた。
『ヘルメットとスーツは足元に置いている!減速しているから、着替えが終わったらすぐに声をかけてくれ!』
「はい!」
私は返事した。兄達の返事も聞こえた。
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