3・糾弾の日

離れたのは手だけじゃなく、距離もそうだった。
「明日も訓練あるからな、勉強も程々にしい?」
武人兄ちゃんが手を振って、去っていく。
何事もなく。

私は期待に応えられてないのかな…。
だってあの時、何も言えなかったから。
敵になるって聞いて、怖かったから…。
一体、どうすればいいのだろう。
武人兄ちゃんの隣に立つには。

ずっと兄ちゃんの味方でいるの?
でも、敵になったら?
地球を滅ぼす事態になっても味方をするの?
自分の住んでる星なのに?

私の思考はぐちゃぐちゃになっていた。
勉強はしたけど、身についたのかはわからなかった…。
9/36ページ
スキ